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企業レポート

後半巻き返し 岡谷鋼機 10月13日 (2020.10.12)

高炉再稼働が手掛かり 
生産性向上ペーパレス化目指す
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 岡谷鋼機(7485)は反転。後半巻き返し。光明を見出した。6日発表された日本製鉄(5401)の高炉再稼働が新たな手掛かり。11月下旬を目安に君津・室蘭各1基生産再開。自動車向けが主因とみられる。上期連結売上高の4割占める鉄鋼が15.9%減収(57.1%営業減益)だけにポジティブな材料。情報・電機や産業資材に跳ね返るのも時間の問題。9月30日公表した通期予想の追い風になりそうだ。連結17.9%減収、48.5%営業減益、38.1%経常減益、42.0%減益の折り返し。コロナ禍、全セグメント落ち込む中で中国の子会社が前年比プラス。米国、インド子会社も回復基調。欧州と中国を除くアジアが弱いという。ダウや日経平均がコロナ前の水準に戻しコロナ後を先取り。実体経済と反りが合わないものの、為替や金利変動に伴う金融収益が営業外で連動。最悪の3~5月期黒字、6~8月期乗り切り後半期待できる。5月に立ち上げたゼブラ推進部。手掛かり難というが、AIをはじめIoT、SDGs(持続可能な開発目標)、シェアリングなど網羅。初物好きな同社のDNAに打ってつけだ。白黒縞模様が社会貢献と同社の収益を示すといわれ、創業350年の歴史を引き継いだポストコロナの目玉。時代の波が押し寄せている。今期の業績予想から定量的目標こそ困難となったが、定性的目標を引き続きやり切ることが課題。Gih-15(同1兆円、同100億円)に次ぐもので、今期の実績をもとに次期中期計画の検討に入る。後半、コロナ第2波や米大統領選を踏まえ正念場。乗り切ると、ピンチがチャンスに変わる。通期の設備投資77億5000万円(前期53億2200万円)の計画。09年2月期81億円に匹敵し、物流倉庫やシステム関連中心に意欲的。グループ全体の生産性向上、ペーパレス化を目指すもので、リスク耐性を一段と強化。コロナが奇貨になりそうだ。
 2021年2月期(連結)は、売上高7700億円(12.1%減)、営業利益130億円(31.7%減)、経常利益160億円(30.5%減)、純利益100億円(36.2%減)の見通し。配当225円(期末115円)の予想。9月30日現在、入手可能な情報と予測等に基づき算定した。日本製鉄の下期粗鋼生産量が予想を上回り、国内薄板在庫の需給好転も製品価格上昇を後押し。上方修正の公算が大きい。コロナ前1700円どころの日本製鉄と同様に1万円が当面の目安。8月末の連結純資産2201億円に対し、直近の時価総額800億円足らず。コロナ後が視野に入ると相当な水準訂正が見込まれる。3月に子会社六合エレメックがタイ現法設立。同岡山営業所開設。同名古屋市港区空見町の土地取得。6月名古屋大学オープンイノベーション拠点に寄付。 7月チャリティーコンサート。同豪雨災害義援金寄付など白黒縞模様織りなすゼブラの足跡。社会貢献と同社の収益が共鳴している。運勢によると、2020年向かうところ敵なし。社長(76)も同運で数年後夢が叶うという。

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