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企業レポート

1Q計画線上 CKD 6月23日 (2020.06.22)

半導体関連がリード 
2Q以降自動車と工作機械次第
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 CKD(6407)は踊り場。1Q計画線上。逐一前向きだ。コロナ後に備えるもので、主力の半導体関連がリード。6月18日、東京エレクトロン(8035)の強気見通しが新たな手掛かり。5GやAI、リモートワークなどコロナ後生まれる需要もあり、2020~21年半導体製造装置の市場規模最大という。SOX(フィラデルフィア半導体指数)が6月10日2004.66をつけ史上最高値を更新。米半導体大手エヌビディアの2020年2~4月期純利益2.3倍。感染拡大にかかわらずデータセンター向け売上高8割増も伝えられた。同社の東北新工場が直前期後半から半導体の生産調整に巻き込まれ、前期4Q持ち直し今期から200人レベルに増強してフル稼働。一方、自動車と工作機械の回復が遅れ1Q開示にとどまった。連結売上高235億円(1.0%増)、営業利益9億6000万円(237.6%増)、経常利益同(218.6%増)、純利益6億7000万円(208.8%増)の見込み。8月12日発表の予定。2Q以降自動車と工作機械次第だ。その点、トヨタ(7203)が通期連結2割減収・8割減益を公表している。世界の自動車市場が4~6月期を底に徐々に回復。年末から21年前半にかけて前年並みに戻るのが前提という。TSMC(台湾積体電路製造=半導体受託生産世界最大手)の米国2つ目の新工場建設計画が新半導体戦争の大事件なら、コロナ後も中国をサプライチェーンから外せない日本企業にとって2020~21年正念場。前者が新工場計画に合理的な判断を積み重ね、後者もジェトロ(日本貿易振興機構)によると「1~2年変更する計画なし」が大半という。同社の場合、連結最高益を計上した2007年と18年3月期が肩を並べWトップ。市場から見ると、06年2085円に対し18年3160円をつけ上場来高値を大幅に更新。液晶バックライトに対し5Gのイメージが強い。半導体中心に質量ともスーパーサイクルが背景にある。
 コロナについて3月17日感染対応を発表した通り。国内、中国の稼働状況平常通り。感染予防も対策本部を設立し徹底している。医薬品・医療機器の増産も事実で必要とされる装置やパーツ供給。人工呼吸器・酸素濃縮器向け電磁弁の供給など優先。コロナ後、人に頼らない生産設備や遠隔診断・操作等自動・省人化ニーズが高まるという。今期の設備投資50億円(前期31億円)の予定。持ち越しを除くと42~43億円。自動機械20%で加工機更新。機器が80%で東北工場中心に自動化設備投入。コロナがもたらした影響について、前期連結4Q7億円減収、今期1Q30億円減収。対策費も増えている。3月発行した第三者割当による第1回新株予約権やコミットメントライン(融資枠)100億円を通じて巻き返しに入った。社運がトヨタと同じで今年後半からステップアップ。梶本社長(63)も同運で数年後幸運集中と出ている。半導体に光明がうかがえ、自動車と工作機械が4~6月期を底に回復。年末から来年前半にかけて前年並みに戻ればよし。そうでなくても前に進む構えだ。※ 改めて8月12日に発表された決算をご参照ください。

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