ゼブラ推進部を新設
350周年締め括り400周年の鼓動
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岡谷鋼機(7485)は出直し。中間配当110円を除き業績予想、設備投資公表見送り。中期計画Gih-2020最終年度に入った。コロナ感染拡大によるもので、国内外混乱し合理的な算定が困難なためだ。昨年11月創業350周年を数え、2月に記念チャリティーコンサート(1800席完売)で締め括った矢先、コロナ禍に見舞われた。早ければ数ヵ月先、可能な限り公表する見通し。天の計らいとしかいいようがない。前期連結7.7%減収、9.2%営業減益、8.0%経常減益、5.0%減益。連結最高益で折り返し後半伸び悩み。1月半ばからコロナの影響が出始めたという。取引先を通じて中国をはじめ米国や国内でも顕著。主力の鉄鋼36.0%営業減益、情報・電機13.5%同減益に対し産業資材1.1%同減益、生活産業20.1%同増益。NaITO(7624)のほか国内子会社(34)の善戦が明るい材料。創業350周年を超え、同計画最終年度を通じて400周年に向けた鼓動が伝わってくる。グローバル(海外取引拡大)、イノベーション(技術革新)、ヒューマンリソース(人材育成)を基本テーマに、グループ一丸となった教育制度改革と人材確保が喫緊の課題。昨年から国内全社員がSDGs(持続可能な開発目標)、ESG(環境・社会・企業統治)の取り組みを本気で始めた。デジタルトランスフォーメーション(IT浸透に伴う構造的な進展)に呼応するもので人材開発部、ゼブラ推進部(ともに5月28日付)を新設。これらの経過を踏まえ事業化を探るのが狙い。ゼブラの白黒縞模様が社会貢献と同社の収益を示すといわれ興味深い。10年刻み50年スパンの長丁場にふさわしい。同日付の役員・人事異動もフレッシュな印象を受けた。
後日伝えられた新入社員への社長訓示。例年の入社式を取り下げ、海外から帰国後3週間以内、体調不良の新入社員自宅待機。他は名古屋・東京・大阪に分散し、TV会議形式で社長挨拶を短時間実施。『難しい環境ですが、全社挙げて感染防止に努めています。皆さんもルールを守って下さい。これから在宅研修となりますが、せっかくの機会をチャンスと捉え、自ら学び成長して下さい。良心・正義を胸に抱いて仕事をし、350年の信用を皆さんが受け継いで下さい。長い人生に毎日の積み上げが大事。楽しく仕事をして社会に貢献してください。ともに頑張りましょう』との趣旨。コロナ禍を受け入れ、乗り切ることが先決だ。同社の運勢によると、2020年向かうところ敵なし。数年後夢が叶うと出ており、踏ん張りどころ。岡谷社長(75)も同運だけに拍車がかかる。過去を振り返るより未来に向かって挑戦するのが特徴とある。1年後、同中期計画の結果をベースにリバウンドが見込まれる。コロナ後に相当し予想以上のスケール。1995年の上場来四半世紀、若手の成長が何よりだ。名古屋市港区空見町の土地取得(6495坪)も新たな材料。やがて物流が鍵になる。※ 改めて6月30日に発表された決算をご参照ください。