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企業レポート

調整大詰め 今仙電機   2月28日 (2012.02.27)

守りから攻めのステップ

ピンチしのぎ新製品でチャンス

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今仙電機製作所(7266)は調整大詰め。新年度飛び出す構えだ。3、4月生産が正常に戻るとみられるためで、震災、タイ洪水、円高など守りから一転して攻めのステップ。リーマンショックにつぐ試練を乗り越えつつある。同社はシートアジャスタを主力製品にホンダ(2Q連結累計41%)、日産(22%)、三菱自(17%)など取引先動向に見どころ。直近3年カーメーカー、サプライヤーの市場環境が激変し、シェア争いに拍車。国内外、市場にマッチした製品次第で大量採用が見込まれビジネスチャンス。コンセプトは安全、低コスト、省エネなど。大ピンチを2度、3度しのいだ後だけになおさらだ。開発のキーワードに小型軽量化が加わり、このほど20%超改善した世界最小のラウンドリクラ―、ウィンドレギュレータ実用化にめど。世界市場に投入する。藤掛社長(57)自ら開発本部長で打ってつけ。シェア拡大に貢献しそうだ。若山会長が上場企業に駒を進め、増谷前社長により大掛かりな工場再編を実現し、開発畑の現社長は世代を超えた新製品でジャンプを目指す印象。次期から震災、タイ洪水、円高など逆回転の反動が予想され、国内、北米、中国、タイもフル稼働。タイの場合、今期ざっと40億円が次期倍増の見込み。米国ではオハイオの子会社につぐ第2拠点テネシー工場を立ち上げ、日産から受注が急増している。中国でも次期武漢工場稼働から広州と2面作戦。近い将来、国内と海外(2Q連結累計42%)がイーブンになりそうだ。2012年(創業80年4)が最大の節目。2度目の事業確立期。前年から数え卯辰巳の3年が10年後を左右する。今年、来年安定運。ホンダが今年後半から上昇運で楽しみだ。

2012年3月期(連結)は、売上高782億円(7%減)、営業利益28億円(56%減)、経常利益27億円(54%減)、純益6億円(84%減)の見通し。昨年6月21日、2月9日の修正発表によるもの。配当20円(期末10円)を据え置く予定。これまで国内のメーカーと組んで海外に出たが、今後世界の市場変化に対し独自の判断も必要。面白いポジションにつけた。27日1098円(1株当たり連結純資産1757円)で引けたが、やがて主力製品のシートアジャスタ世界トップを目指す相場が始まる。

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