証券ビュー

アンコール伊勢町

つくられた危機と演出    彼岸にあたるギリシャの期限 (2012.02.21)

 

週明け再び全面高。兵站が延びてきた。14日の日銀に続き18日中国、3月からインド中銀も金融緩和が伝えられ、最悪になった1月の貿易赤字1兆4750億円を難なく消化。日経平均は半年ぶり昨年8月の水準に戻した。当時円ドル77円、原油先物80ドル前後。欧州危機を煽り、リパトリといわれる海外資産呼び込みに成功した米国が日銀に金融緩和を迫り、実現したところで当面のクライマックス。買い一巡後売り物に押された。日本の追加緩和が先進国最後とみられるためで、■■■■■(****)135円、■■■■■(****)360円が目安。欧米でも金融株がアンカーと考えられる。つくられた危機に対し、つくられた演出の印象。国内勢の売買高シェアが2月1~2週37%に上昇し、昨年7月以来といわれるが、翌8月から米国債格下げをきっかけに急落。痛い目にあったのを思い出す。NYが20日休場だけに頭を冷やすところだ。米財務長官がIMFにギリシャ支援を促しながら資出拠出を拒んでいるほか、これまでFRBや米大手銀、ウォール・ストリート・ジャーナルなど米国の株高に都合のいい情報ばかり。漸く出遅れ修正に入った日本株に昨年7月と同じ手口。今度もやりかねない。NY安を念頭に彼岸底をとらえる場面とみた。ギリシャ追加支援は20日条件つきで承認され事実上先送り。貸す方、借りる方も選択の余地がない。3月20日の1300億ユーロ期限が彼岸にあたる旨もオツなところ。今週NYダウ1万3000ドル、ナスダック3000ポイント大台替えが符丁になりそうだ。ギリシャとアイルランドについて引用する。ギリシャでは金を借りたのが国であり、債務を負うのは国民だが、当の国民がかかわろうとしない。無政府主義者たちはドイツの政治家に爆弾を送りつけ、自分たちの警察に火炎瓶を投げつけている。しかし、アイルランドでは金を借りたのが銀行にもかかわらず、国民は進んで返済に努め不満を洩らすまいとしているようだ。政府が損失を国民に押しつけて3年以上たつが、この間派手な騒動は2件しか起きていない。銀行が私腹を肥やした米国に対し、アイルランド人は大物たちが銀行と運命をともにした。

日経平均は100円高。9485円の引け。出来高24億2400万株、売買代金1兆3800億円。主力中心に後場中頃から見送られた。ところが、■■■(****)が15万8800円を高値にしっかり。商いも比較的多い。1月20日を初動に1ヵ月続いており、18日★★★★★病院副院長の治験報告が手掛かり。100人予定に500人以上駆けつけロビーに溢れた模様。内容は日本人の6割といわれる白血球の型HLA‐24にKIF20Aというペプチドが選択的に結合。セットになり癌細胞を破壊するワクチンの治験。これまで平均93日に対し177日に延命したという。免疫力と体力が決め手。4月からカクテルワクチンの治験も始まり、3月中旬にも同病院のHPに出る見込み。詳細を語れないという。2010年6月22日厚労省通達で新薬の審査短縮が明らかになり、2011年度から優先分10ヵ月が9ヵ月、通常分16ヵ月も12ヵ月に繰り上がる。国内の医療は癌がテーマとなり、抗体医薬品が高価だけに「免役・ワクチン治療」にシフト。■■■■■■■(****)の癌診断薬★53が売れるのもわかる。双方3、4月もじり高となりそうだ。(了凡)