証券ビュー

プレステ-ジの眼

シナリオ破綻 長期戦の混沌覚悟  (2020.03.04)

東京五輪の開催可否の判断は5月末がリミットといわれるが、
日本はこれから感染拡大し中国は感染拡大の第二波第三波が来る、
とも言われている為「5月終息」のシナリオは狂いそうだ。
この展開をまず織り込もうとしているのが現在の段階。
  
さらに仮に日本が収まったとしても、世界がそれどころじゃない。
昨年はインフルが流行していた冬の南半球大挙して強国オーストラリアと
ニュージーランドから大挙してラグビーW杯観戦客が押し寄せたことと、
受け皿の東京もクーラーガンガン低温低湿度の室内環境でクラスター感染の
構図が成立していた、とインフル流行が早かった因果関係の指摘があった。
オリンピックが始まる8月も南半球は中韓人が多い地域で冬なのが気がかり。
  
つまり開催国と来場者の双方が沈静化しないと五輪効果を逃す。
患者数はいくらでも隠蔽できるが、実態経済の指標は数カ月後から
リアルなボロが出てくるので順次に織り込んでいくことになる。
    
危機管理マニュアルでは今秋再燃も念頭に年単位で続く対策が必要。
これでは5月に終息する訳がないから長期戦は覚悟した方が良い。
よって改正法案での緊急事態宣言の有効期限が2年なのは絶妙。
ということで法案成立は好材料だが一時的反応止まり。
世界同時不況の試算が出る度に織り込み直す期間が長引く。
  
そもそも実験室で人為的に生成されたウィルスの特性を
自然界で自然発生したウィルスと同一に論じるのは無意味。
相手が未知のウイルスである以上全ては推測に過ぎないから
どんな誤算が生じてもおかしくない。
  
とは言え悪材料への感応度が鈍くなればセオリー通り底打ち。