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企業レポート

まとめてお返し 武蔵精密   2月15日 (2012.02.14)

タイの戦略復興見もの

ホンダよりチャンス大きい

 

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武蔵精密工業(7220)は出番待ち。4Q調整大詰め。新年度から様変わりになりそうだ。ホンダの通常操業に伴うもので、震災、円高、タイ洪水などまとめてお返し。前期ほぼリーマンショックを吸収し、国内と海外8ヵ国全生産拠点黒字になっただけにさばけたもの。ホンダグループ8割、海外4分の3、2輪5割を勘案したもので、国内はさほど変わらないが、被災したタイ第一工場の復旧ならぬ戦略的復興が見もの。来年インドも南北稼働する見込み。近隣トヨタの生産拠点がありお返しに糊代。一貫生産とグローバルなベストミックスで品質、価格、スピードでも優位に立てるポジション。航空機用気化器をルーツに折り紙つきの部品メーカーだが、メインディッシュがない分ホンダよりビジネスチャンスが大きい。ちなみに、ホンダ。08年60周年を数え次世代の節目。1963年に最後発で4輪参入を実現し50年目前。事業見直しの時を迎えていた。直近2年調整運だが、今年後半から上昇運。来年修正すると2014~16年本格化。今期の世界販売315万台、円高1280億円・タイ洪水1100億円の減益要因もお返し。お釣りがくる。経営陣の高ぶりに現場がこたえられるか。今年と来年の仕込みにかかっている。その点、同社の3Q連結累計は、4%減収、26%営業減益、同経常減益、54%減益と比較的しっかり。ホンダの17%減収、77%営業減益と一線を画している。北米が2億円の営業赤字に対し欧州43%営業増益。メキシコ生産移管が体質改善に結びついた。にもまして、2輪中心にアジアと南米がエネルギッシュな成長ぶり。売上高の52%、営業利益では77%占める。ホンダの通常操業が400万台といわれるだけに、欧州・中東危機と内政の混乱に気がもめる。はっきりしたのは震災、タイ洪水ともに復旧、復興待ったなし。ホンダは勿論、同社の復活にもつながる。

2012年3月期(連結)は、売上高1228億円(3%減)、営業利益106億円(17%減)、経常利益103億円(19%減)、純益46億円(50%減)に見直した。タイ洪水の損失20億円計上したもので、次期損保補填により回収できる見込み。4円増配し34円配当(期末17円)の予定。設備投資161億円(償却100億円)の計画だが若干下回る。来期以降インド、タイほか高水準。リーマンショックで目一杯縮み、震災以降まる1年駄目押し、止めをしのいだだけに反転もそれなりに大きい。2018年(創業80年)にかけて2度目の事業確立期。次期からピーク(08年3月期)更新が視野に入る。Be Unique
2020
がもたらすメインディッシュが新たな材料。14日1839円で引けたが、4月第4週とみられる決算発表にかけて動意含み。今年、来年一皮、二皮むけるところだ。

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