ピーク更新し踊り場 アスカ 2月12日 (2020.02.10)
ブラッシュアップ一色
自動車産業の構造変化に取り組む
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アスカ(7227)は1Q高水準。直近2期、連結ピークを更新し踊り場。グループ挙げてブラッシュアップ(スキルや技術を磨く)に取り組み始めた。自動車産業の構造変化に対応するもので、CASE(コネクテッド・自動運転・シェアリング・電動化)が一般的。頭文字4つの進展により製品構造やバリュエーション、ビジネスモデルなど不連続に変化し脅威・チャンスをもたらすという。2018年夏いち早くウルトラハイテン材(超高張力材)を加工する3500tTRFを本社工場に導入する一方、AAI(インドネシア現地法人)の3000tTRFも本格稼働。国内事業集約化と連動し収益貢献。従来の下請け加工から一皮むけた。環境負荷を吸収する軽量化や衝突の際安全性能の向上を促すもので次世代の突破口。今後2の矢、3の矢が不可欠だ。これまで新技術、新製品、新事業開発に傾注し、一昨年名古屋にミライ・ラボ(現在20人規模)を立ち上げたことも事実。年末年始の日産元会長レバノン逃亡、イラン米軍基地攻撃、新型肺炎感染拡大などフルイとみられ、国内外今までの価値観を見直す場面といわれる。現に取引先大手自動車メーカーの3Q発表にも明暗が明らか。自動車部品の売り上げが約7割占め、直近2期182億1700万円(15.9%増)、225億7500万円(23.9%増)と大幅に伸びる一方、今期の計画222億円(1.7%減)に抑え慎重。それでもピークと肩を並べる水準で結構食い込んでいる。同様に配電盤24億円(22.6%減)、ロボットシステム48億円(11.3%減)、モータースポーツ12億円(8%減)、賃貸及び太陽光事業5億円(2.6%減)の計画然り。前期予想を上回っただけに事実上横ばい。踏ん張りどころだ。新体制6年目。10年目がクライマックスと考えられ、インドネシアの人口ボーナスピーク2025年を仮説に数年後見もの。1995年の上場から四半世紀数え、若手が殻を破る時を迎えた。会長をはじめ旧経営陣が後押し。厳しい場面に違いないが、恵まれたポジションにある。次世代インフラ更新によるもので、ブラッシュアップ一色になった。
2020年11月期(連結)は、売上高307億円(5.1%増)、営業利益12億円(20.6%減)、経常利益同(17.8%減)、純利益9億円(14.0%減)の見通し。前期37円に10円増配。30円配当(中間10円)の予定。設備投資15億円(前期10億8400万円)、償却16億円(同15億5400万円)の計画。トップ交代から事業にスピードがついた。国内事業集約とAAIの設備資金延べ90億円。超低金利やマイナス金利を追い風に資金調達。在庫回転率も予想以上だ。事業が調整に入ったものの前向き。片山社長(52)も会社と同運で大器晩成型。エネルギッシュなDNAを受け継いでいる。世界が新型肺炎拡大に揺れる中、インドネシアでコロナウィルス感染ゼロという。