新型肺炎で一皮むける 習氏来日と五輪目前に非常事態解除 (2020.01.29)
幅広く売られ続落。日経平均小陽線の引け。後場下げ渋った。28日、シカゴ時間外先物取引で米株価指数が小反発。新型肺炎拡大を受け、28~29日FOMCに追加緩和を打診する動き。一部買い戻しが入った。75日移動平均線2万3242円を下回ったが、1月8日のザラ場安値2951円を上回り、騰落レシオ80%割れ(78%)に値頃感。個別に買われ反発が見込まれる。前日、ダウ453ドル安(一時549ドル安)。昨年10月2日494ドル安以来の下げ。中国の新型肺炎拡大に伴う日欧の株安が波及し5日連続安になった。シカゴのVIX恐怖指数が19.02に急伸し、昨年10月10日以来の高水準。1ドル108円台の円高が109円台。さらに、投資家の弱気指数PCR(プット・コール・レシオ)がリーマンショック以来のレベルに達し急反発も考えられる。新型肺炎が世界の実体経済に与える影響を織り込み、二次感染や底入れを通じて有効なワクチン開発(1年以上)につながる見込み。昨年12月8日新型肺炎が武漢で発見され暮れに話題。2003年のサーズに遡ると、WHO(世界保健機関)が警告した3月12日から6月3日最後の事例まで2ヵ月余り混乱し収まった。今回当て嵌めると、4月鎮静化が仮説。中国の習氏来日と東京五輪目前に非常事態解除を加味した。日中面子によるもの。猛威を奮ったサーズ収束に延べ半年かかった経緯が手掛かりだ。問題もある。25日新華社の報道によると、当局の「疫情対策指導小組」(統括本部)のトップに習氏の名前なし。李首相を組長に王常務委員が副組長。疫情(症状)防止・コントロール、患者の治療に向け再研究・再手配・再動員を行ったという。緊急事態に対し自ら先頭に立ち指揮。責任を全うする人事になっていない。4月鎮静化を仮説に2番底ないし安値更新も考えられる。28日、アップルの10~12月期決算発表が焦点。ダウの調整が1月17日2万9348ドルを最高値に27日8535ドルまで2.8%に過ぎないためだ。日経平均先物によると、28日大証の引け2万3160円(-0.64%)に対し夜間取引3060円、シカゴ円建て3085円。ダウ先物2万8559ドル(+0.27%)と小動き。半面、VIX恐怖指数17.71(+21.63%)とビットコイン円976,628が締まっている。大相撲初場所で幕尻の徳勝龍が錦を飾ったように、世界中幕末気分。国内で尊皇攘夷を息巻いても始まらない。自分より弱い相手がいない場所で最大のリターンに恵まれた。幸福の絶頂期に不幸が始まり、不幸のどん底に幸福が始まる。関東大震災(1923)後、東京復興に尽力した後藤新平(1857~1929)。亡くなる3日前、金を残して死ぬ者下。仕事を残して死ぬ者中。人を残して死ぬ者上と述べた。小事即大事、大事即小事という。市場も新型肺炎で一皮むける。
28日の日経平均127円安。大引け2万3215円。TOPIX1692(-10)。東証一部の出来高11億7100万株、売買代金2兆1900億円。値上がり735(値下がり1335)。10年債-0.040%(+0.010)。米10年債1.588%(-0.012)。マザーズ指数の引け850.42(-0.12%)。出番待ちだ。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■■(****)、■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)など。利はみな義の和という。(了凡)