春節明け目くらまし 市場力学と経済合理性によるもの (2020.01.23)
安寄り後反発。日経平均中陽線の引け。後場一段高になった。前日反落した半導体関連の買い戻しが目立ち、先物主導の空中戦。5日移動平均線2万3990円を上回り、25日線3816円をリード。中国の春節(24日から30日)明けを打診している。21日米主要3指数反落にかかわらず、香港ハンセン指数と上海総合が高いためで、新型肺炎や豚コレラ感染拡大、ボーイング安など織り込み済み。トランプ氏弾劾審理が継続案件に残った。新型肺炎の場合、2002年11月のサーズ(重症急性呼吸器症候群)にひきかえ感染者の致死率が低く、各国協調して対策を打っているのが現状。豚コレラも想定内がパンデミック(大流行)に伝えられ、無理やり売りを誘発した材料という。アジア時間22日、米S&P500のミニ先物が一時0.5%上昇し、米国株の反発を示唆した。ポスト米中合意の矛先が焦点。錦鯉や国産希少ウィスキーのほか、市場を通じて宝探しが始まった。背景が面白い。東京商工リサーチによると、2018年に倒産した国内企業の平均寿命24年。遅かれ早かれ、20年割れも時間の問題という。1960年代、米国の大企業で構成するS&P500の平均寿命が60年超といわれ、現在日本と同様24年という。この上、5Gや量子コンピューターの時代を迎え、会社のほか従業員も勤続寿命をカットされ、ゆくゆく停滞の時代といわれる所以。昨年10月、「QE4」(第4次量的緩和)で延命に舵を切った市場が手詰まり。時間稼ぎをやむなくされた。受け売りだが、昨年12月米中部分合意で双方痛み分け。米国の獲得したのが農産物の輸出拡大程度。制裁関税過半が残り、中国側が折れたとの見立てだ。リーマンショック後、4兆元対策で始まった中国の固定資産投資延べ8000兆円。2009年から19年まで11年累計によるもので、収益を生まない不良債務の山に強い不安と閉塞感。中央政府が「激変緩和」で体面を保ちつつ、数ヵ月にわたり大手企業賃金カット、人員整理に追い込まれた。過去10年「順風」だったが、今後10年逆風。処理に時間がかかり、荒療治禁物というから最悪の事態先送り。今更、「毛沢東の長征」で始まらない。幸か不幸か、春節明け買い戻し。市場力学と経済合理性の限界によるもので、今年前半目くらまし。不均衡バブル再燃が明らかになり、日本人に生まれてよかったと思う時がくる。日経平均先物によると、22日大証の引け2万4020円(+0.67%)に対し夜間取引3920円、シカゴ円建て3915円。ダウ先物も2万9263ドル(+0.29%)とじれったい。VIX恐怖指数12.48(+3.14%)、ビットコイン円948,986(-0.87%)小動き。気迷いが尾を引いている。
22日の日経平均166円高。大引け2万4031円。TOPIX1744(+9)。東証一部の出来高10億株、売買代金1兆8800億円。値上がり1286(値下がり758)。10年債-0.010%変わらず。米10年債1.768%(+0.002)。上海総合が3060(+0.28%)で引けた。マザーズ指数の引け886.04(-0.02%)。三角もち合いだ。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)など。「株式貯蓄」に限るわけだ。(了凡)