NYで楽観論広がる 不均衡バブル再燃11月もうひと山 (2019.11.18)
前週末反発。日経平均小陽線の引け。調整が一巡した。14日ダウ1ドル安、15日222ドル高によるもので、米高官の「米中合意が近い」旨報道を受けた外資の先物買いがきっかけ。混乱が続く香港でハンセン指数26,326(+0.01%)も支え。8日の戻り高値2万3591円を境に14日まで2%強調整し高値警戒感が後退した。騰落レシオ(東証一部25日平均)127%台。長短移動平均線が全て右肩上がり。週明け国内で貿易統計や消費者物価、米国でも住宅着工件数、FOMC議事録要旨など手掛かりに上値を試すとみられる。強弱観の対立が最大の焦点。米中部分合意に異論ないが、通商の枠を超え覇権争い。問題解決に程遠い。ワシントン14日ロイターによると、FRB議長が下院予算委員会で証言。過去最長の拡大局面にある経済に過熱の兆候見られず。急激な景気後退に陥るリスクも極めて小さい。米中貿易摩擦や企業の投資減速、国外の低調な経済成長、リスクにかかわらず持続可能と述べた。格付会社のムーディーズが2020、21年世界経済リセッションなしという。G20全体の成長率20年2.6%、21年2.8%に上向く見通し。米国が2%をやゝ下回る潜在成長率の水準で安定し中国着実に減速。20年の成長率がG20レベルで19年と同じペース。プロパガンダとも受け取れる。15日、末尾に「来年早々、世界経済底入れ説」を流した。本尊筋のアナウンスと考えられる。日経平均先物によると、15日大証の引け2万3340円(+0.95%)に対し夜間取引3360円、シカゴ円建て3370円。ダウ先物も2万7960ドル(+0.77%)と確り。VIX恐怖指数12.05(-7.66%)、ビットコイン円923,800(+0.23%)も拍子抜けだ。NYで楽観論が広がっている。12日バンカメ・メリルリンチが発表した11月の機関投資家調査によると、今後1年世界経済が改善するから悪化すると回答した比率を引くと6%。10月-37%から43%も改善した。一方、ファンダメンタルズが悪化。15日アトランタ連銀によると、10~12月期米実質GDP0.3%増(8日現在1.0%増)から下方修正。6年ぶりマイナス成長の見込みだ。このため、米主要企業の今後1年間のPER(株価収益率)17.7倍。昨年10~12月期直前の17.0倍を上回る。要するに、情報・知識・所得など不均衡バブル再燃。従来のデータで説明できない場面になった。8月FRBが金融政策の限界を迎え、9月にレポ金利上昇。10月3度目の利下げで収まったかに見える。しかし、超金融緩和で米国の消費13.3兆ドル(2017年)。中国の3倍でドイツ、英国、日本を加えた4か国より大きい。年収2万ドル以下の低賃金就労者が行き詰まり、サブプライムローンと同様の現状。ウォルマートがアマゾンを一蹴しても問題解決にならない。11月8日現在、裁定売り残9535億円に対し買い残5438億円。あと4097億円で売り長解消だ。
15日の日経平均161円高。大引け2万3303円。TOPIX1696(+12)。東証一部の出来高13億6500万株、売買代金2兆2200億円。値上がり1711(値下がり370)。10年債-0.080%(-0.005)。米10年債1.835%(+0.011)。上海総合が2891(-0.64%)で引けた。マザーズ指数の引け853.63(+0.24%)。底入れとみられる。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■■■■■(****)■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■■(****)など。11月もうひと山ある。(了凡)