不均衡バブル幕開け 再燃と崩壊が戦後のクライマックス (2019.10.11)
一喜一憂。日経平均小陽線の引け。下ヒゲが長い。後場の日中値幅50円に過ぎない。10、11日メディアの米中協議観測報道を巡るもので、週末オプションSQを控えポジション調整。3連休明け光明を見出す場面だ。この儘なら米国が15日中国から輸入品の一部関税を引き上げ、18日EUにも報復関税を発動する見込みでアルゴ取引に靡かず。万一の場合、世界経済に新たな打撃。米株価指数先物が往生している。3日ぶり米主要3指数反発を受けたもので、9月17、18日FOMC(米連邦公開市場委員会)の議事要旨が話題。資産購入再開を表明し、量的緩和と異なるとはいえ「量」が増えるためだ。米中協議が駆け引きに過ぎず、金融緩和長期化が視野に入った。常に資産バブルが起きると限らないものの、仮に米国が貿易協議で和解乃至関税引き下げ、撤廃に踏み切ると世界貿易が急拡大。国内でも台風19号並みの株高が考えられる。一方、5G(第5世代移動通信システム)の期待が予想以上でもITバブル(1999~2000年)に匹敵するスケール。行き過ぎた楽観論によるもので、過日アラムコの上場が転機と述べた。オイルピーク、アグリビジネス台頭のシグナルといわれ、バブル再燃と崩壊が予想される。時期尚早だが、9月のFOMCとトランプ氏のFRB向け「量的緩和」要求を加味すると、7~9月に持ち越した天王星84年・おうし座7年周期初動後半の目玉。3連休明けが見ものだ。日経平均先物によると、10日大証の引け2万1520円(+0.37%)に対し夜間取引1530円、シカゴ円建て1520円。ダウ先物も2万6286ドル(-0.07%)ともち合い圏。VIX恐怖指数19.29(-4.88%)、ビットコイン円914,740(-0.45%)同。9月のFOMCに対し「要旨が適切と考えている以上に市場が利下げを織り込んでいる」と一部エスプリの効いたいい回し。FRBが「緩和にあらず」とシラを切っている。金融緩和長期化の副作用を意味するもので、資産価格高騰に伴うバブルと一線を画し低温バブル、金融不均衡バブルともいわれる。負の需給ギャップが解消した時点で正常化を目指すべきものを、解消されても2%インフレを達成できない理由から新たな不均衡が生まれた。BIS(国際決済銀行)によると、主要国で上場企業の12%がゾンビ化していると警告。新興国で中国の企業債務増加が目立ち、2018年9月現在、対GDP債務比率152.9%(先進国平均89.2%)。過去の景気回復局面でこれほど長期金利が低水準に推移した例もない。米国株の純資産倍率3.5倍(19年7月)に対し日本株1.2倍。この先米国並みにゲタを履くと約3倍に化けるわけだ。米国はソフト一辺倒。日本のハードを必要としている。2020年代バブル再燃と崩壊が戦後のクライマックス。上がるまでのおつき合いだ。
10日の日経平均95円高。大引け2万1551円。TOPIX1581変わらず。東証一部の出来高10億6900万株、売買代金1兆8100億円。値上がり595(値下がり1458)。10年債-0.210%変わらず。米10年債1.592%(+0.005)。上海総合が2947(+0.78%)で引けた。マザーズ指数の引け852.61(-1.58%)。反転待ちだ。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)など。不均衡バブルの幕開けだ。(了凡)