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企業レポート

7月あく抜け 藤久 9月18日 (2019.09.17)

数年後生まれ変わる 
リボーンプラン緒につき前向き
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 藤久(9966)はあく抜け。7月の既存店109.5%が口火。前期累計96.0%だけに様変わりだ。昨年7月から構造改革本格化。より踏み込んだ「リボーンプラン」によるもので、売上高202億0300万円、営業利益13億0600万円(2022年6月期)が目安。直近、3期連続営業損失を計上。継続企業の前提に重要な疑義を生じた矢先、7月から生まれ変わった。この上、不採算店舗を3年で100(前期末451)閉鎖するほか、オムニチャネル(実店舗とECサイトの情報管理システムを統一し機会損失を防ぐ)・物流システム見直しなどトータル6つの課題を待ったなしに断行。全国の店舗を最高益を計上した2003年当時の規模(350)に戻しアップデート、ブラッシュアップ。客足が戻り始めた。「金子みすゞ」(1903~30=童謡詩人)をイメージした生地の新製品、日傘キットのほか、頭から爪先まで自分好みにカスタマイズする人形コレクションがブームという。手作りグッズの拡大が伝えられる一方、今年5月手芸業界の有力企業が粉飾決算の末民事再生法を申請。業界最大手の舵取りを迫られていた。前期13億1700万円追加減損に踏み切った結果、在庫58億5800万円(直前期57億0300万円)の質が大幅に改善。10年来の荷もたれを一掃した。同社の場合、ネット通販や100均、リサイクル、ディスカウントショップなど単品販売と一線を画し、クライムキソーイングスクール(前期末234)に続く講座育成が焦点。1500~1800億円といわれる手芸市場でソフト、サービスが5G時代の決め手。需要期(1~3月)のほか通年稼働の呼びものだ。無借金経営にかかわらず、取引先3行から15億円資金調達。9月まで役員報酬減額を延長。集中して取り組んでいる。前回述べたように、現在、ビーズブームで一世を風靡した2003年6月期(純利益16億0900万円)から5年後のポジションと同じ。自分磨きに力を入れると今年後半上振れ。数年後、夢が叶うという。家計調査(2人以上の世帯)によると、2016年の消費支出-1.7%、17年-0.3%に対し18年+0.3%。19年6月から伸び悩み10月消費増税。米中や日韓対立、ブレグジットの影響もついて回る。むしろ、五輪後の大阪万博やリニア開業など復活の材料になりそうだ。
 2020年6月期(非連結)は、売上高196億3000万円(3.6%増)、営業損失6億9500万円、経常損失6億9600万円、純損失12億6500万円の見通し。3期連続無配の予定。設備投資前期並み(1億4600万円)の計画。顧客のニーズに応える商品開発力と物流改善に意欲。リボーンプランが緒につき前向きだ。会員や「トーカイグループアプリ」ダウンロード数・「LINE@」登録者獲得と連携。品揃えと価格見直しに傾注している。通販も手芸用と自社サイトを統合し「日本最大の品揃え」を目指す。会社と後藤社長(62)が同運だけに拍車がかかる見込みだ。9月17日の時価総額42億円(連結純資産71億円)。復配が射程圏に入ると化ける。

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