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企業レポート

連結2ケタ増益 シンポ 8月21日 (2019.08.20)

焼肉業界の客層拡大 
東京五輪・大阪万博後も光明見える
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 シンポ(5903・JQ)は続伸。通期連結2ケタ増益の見通し。国内外、地についた。焼肉業界の客層拡大が主因。2001、03年のBSEと08年リーマンショックを境に個人からチェーンリード。12年以降右肩上がりだ。国内6000億円市場といわれ、女性やシニアの来店増加をもたらした無煙ロースターと歯科技術の進歩抜きに語れない。叙々苑やレインズ「牛角」、物語「焼肉きんぐ」。さらに、関西でワン・ダイニング「ワンカルビ」然り。3世代のほか夫婦来店を促し品質、価格、サービスなど定番の改良・改善に余念がない。米国や豪州産に19年1月から南米産の牛肉が流通し始め、米国産関税撤廃の思惑からもコストダウンに期待感。これまでロースとカルビで二分された正肉(しょうにく)が部位により賞味され、野菜と相性のいいのも評価された。NHK「チコちゃんに叱られる」(6月7日放送)で潮目が変わった。焼肉が体に不可欠な「アラキドン酸」(アミノ酸)を含み快感中枢を刺激する一方、ご飯のようなブドウ糖を同時に摂取すると相乗効果があるという。全国焼肉協会が1992年に設立され、98年農水大臣の許可を取得し協同組合になって20年余り。業界が活気に沸いている。前期、連結売上高59億1400万円(5.0%増)のうちアジア4億5600万円、北米1億8200万円、その他で1割強を占め出色。国内外、うねりが感じられる。4月から九州でアミ洗浄事業を開始。7月さいたま、8月に横浜営業所を開設。東京・名古屋・大阪各支店にメンテナンスソリューション部を立ち上げた。材料高騰を受けて7月受注分から3~7%価格改定を打ち出し、10月以降消費増税をこなして続伸の構えだ。国内外、消防法に定める火災防止規制の遵守が最大の課題。人材育成によるもので本格化。現在ベストメンバーとみられ、新体制の仕込みとも受け取れる。一部始終バブル崩壊、リーマンショックを吸収し二人三脚で繁盛店づくりに奔走。無煙ロースターを主力製品に空調・内装設備の受注消化に追われ、米中・日韓対立どこ吹く風。何が起きようと3度の食事の一角だけに動じない。リーマン後10年、体質が一段と引き締まった。初代運の会社であり2019年学びの年。米国子会社と田中社長(61)も同運で20、21年仕込みに打ってつけ。東京五輪・大阪万博後も光明が見える。
 2020年6月期(連結)は、売上高62億1000万円(5.0%増)、営業利益8億5500万円(14.3%増)、経常利益8億7900万円(15.5%増)、純利益6億0700万円(16.1%増)の見通し。5円増配し期末25円配当の予定。設備投資3億円の計画。1Q計画線上にある。日本フードサービス協会によると、外食産業市場動向調査(6月度)で焼肉の売上高106.7%と高い伸び。昨年1年のデータ(105.6%)を上回っている。2012年以降右肩上がり。五輪や万博を通じてもう一皮むけるポジションにつけた。国内のほか2011年上海、18年カルフォルニアに連結子会社を設立し海外もアタリがきている。

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