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企業レポート

優待を検討 サーラ住宅   1月24日 (2012.01.23)

周囲と一線を画した存在

目先より中長期利回り妙味

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サーラ住宅(1405)は堅調。直近2期採算の改善急ピッチ。バランスを取り戻した。リーマンショック、震災に伴う行き過ぎた落ち込みの反動によるもので、前期の住宅受注高180億円(11%増)、受注残83億円(35%増)。材料調達や施工管理見直し、内製化など延べ1年半の積み重ねも反転の手掛かり。中期計画初年度で1年先取りした。反転をリードしたのが3つの大型案件。名古屋牧野ヶ池176区画(残70)、知多日長105区画(残22)、四日市生桑89区画(残29)。1、2年後完売の見込み。このほか岡崎緑陽台や豊橋の牟呂坂津、東海市加木屋町など進行中だが、今期1Q受注が伸び悩む一方、次の大型案件検討中。思い当たるのが猛烈な円高とタイ洪水の影響で昨年12月9日下方修正したトヨタ。このところ西三河の反応が冴えないという。同社の場合、高気密と高断熱に強み。目玉の外断熱・二重通気工法。大手化学メーカー、豊橋技術大学と共同開発したお墨つきの在来工法で前期99.6%の実績。質がいいため、一昨年7月国が指定した長期優良住宅にこれまで500棟採用。周囲のビルダーと一線を画した存在になった。つまり、施主も粒選り。09年(40周年)を節目に収斂、収束の10年に入った。次世代省エネ住宅といわれるスマートハウス、全国の住宅の13%を占めるという空き家がテーマ。あと数年で人口に続き世帯数も減少するとみられ、中古物件の復活も考えられる。25日から復興支援・住宅エコポイントの申請受付が始まるが、目先より中長期利回り妙味。今期予想ざっと5%に回る見通し。株主優待を検討に入る模様。全国の住宅着工は80万戸前後だが、三河と遠州、南信中心にユニークな地歩。中部ガス、サーラコーポと連携して循環型社会のモデル地域に脱皮する夢もある。それには、2012、13年の仕込みが不可欠。愛知県の大村知事は東三河県庁構想を口にするが、県や名古屋に寄りかからない独立自尊の郷土色が魅力。6年市場にもまれ、上場10年(2015年)で次の流れがくる。

2012年10月期(連結)は、売上高310億円(5%増)、営業利益7億1000万円(同減)、経常利益同(7%減)、純益3億9000万円(3%減)の見通し。配当は20円(中間10円)の予定。手持ちが多いため心配ないが、受注動向が気になるところ。23日415円(1株当たり連結純資産1094円)で引けたが、1Q発表(前期3月15日)が新たな手掛かり。優待検討も注目される。消費税引き上げは前回の経験もあり、反動を見越した対応になりそうだ。

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