証券ビュー

アンコール伊勢町

始末悪い卯の下り坂 PIIGS債の次に先進国も (2012.01.19)

16日から欧州と中東危機を巡る前哨戦カウントダウン。上げて叩く展開。節分まで卯の下り坂が続き始末が悪い。18日は売り先行で始まり後場跳ねる展開。17日NYダウが一時150ドル余り上げ、60ドル高で引けたのと似たケース。1月のNY連銀景気指数や同ドイツ景況感指数、中国の昨年10~12月GDPが予想以上といったミクロ経済の好転が手掛かり。PIIGS債償還の支援材料とみられる。後場円ユーロ98円台に入り、朝方安値を叩いた売り方の買い戻しも入ったようだ。18日述べた■■(****)や■■■■(****)、 ■■■■■(****)など復興関連がクライマックスとみられ波乱含み。20日欧州銀の資本増強提出期限が焦点になっている。イタリア大手銀ウニクレディトの駆け込み増資7300億円が前例。2009、10年強行した■■■■■(****)、 ■■■■■(****)の増資が裏目に出たのを思い出す。リーマンショックから3年有余、欧州銀は公然と粉飾を重ね、12日始まったPIIGS債満期償還、借り換え債発行もECBの緊急振り込みによるもの。2月イタリアをこなしたところで3月ギリシャにつかまる見込み。ギリシャの場合、3月24日満期の1兆4000億円が関門。イタリアも2月1日2兆5000億円償還目前。半端な消化期待では乗り切れない。国連は17日世界経済が今年2番底をつける旨を表明したが、25~29日のダボス会議でもグローバルリスク2012年版を公表するという。PIIGS債の先物を売ったヘッジファンドが買い戻すための材料。米国籍の格付け会社S&P、ムーディーズ、フィッチを動かしているとも考えられる。おそらく2、3月イタリアとギリシャ国債満期償還をネタにパニックをつくりケツ入れ。直後ブルに豹変という筋書き。相場は彼らの買い戻しなしに反転しない。そこで、国債リスク。ヘッジファンドの投資テーマになった。CDSで巨額の利益を出したジョン・ポールソンを引き合いに述べると、手始めがPIIGS債。次が先進国という。欧米、日本がどんな対策を出しても財政赤字が減らないためで、これからも大量発行され年々リスクが大きくなるとみているようだ。今後米国、フランスが格付けを回復する見込みなし。英国も格下げ間近。PIIGSはユーロ離脱が唯一の方法。最大の産業が観光でスペイン、イタリアがペセタ、リラに戻るとレートが下がり、割安な南欧観光が人気化して外資を稼げる。ユーロはドイツの経済力で相場が決まり、PIIGSになじまない。

日経平均は84円高。後場寄りあと指数先物が買われたものの8550円の引け。出来高23億5600万株、売買代金1兆1300億円。■■■■■(****)のほか■■■■(****)、■■■■(****)も買われた。ゼネコンはじめ復興関連が目先ピークアウト。個別でも来週から始まる3Q発表でふるいがかかりそうだ。対象はファナックのように断トツのもの。これまで利食いできたのは同社だけ。■■■■(****)がこれにつぐもので後続なし。トヨタの豊田名誉会長(86)がいうように、日本は一番を目指し一所懸命努力しないと次々追い越されてビリになる。高値から半値の■■■(****)にもいえる。癌治療用ワクチンで世界一。国内のほかフランス、シンガポールでも治験中。ボスの中村教授が4月からシカゴ大学に移るが、製造承認に漕ぎつけるのも時間の問題。2、3日ストップ高すれば20万円大台回復。その後が大きいのだ。(了凡)