AIでも隘路に嵌る いち早く逆イールド15ヵ月後先取り (2019.01.24)
安寄り後下げ渋り。日経平均小陽線の引け。膠着状態になった。5日ぶり反落したダウ301ドル安を受けたもので、世界景気減速や米中協議難航が伝えられ及び腰。2月限225オプションで権利行使価格1万8500円プット(売る権利)が注目された。現物より2000円余安い水準。建玉が前日1万2000枚と多く引っ掛かる。年明け3日、1分で1ドル4円急騰した仕掛けの円高。2016年6月のブレグジットを連想するもので、来週1月末にみずほ証券の「経済物理学」モデルで臨界点を検証する。21日、IMFが2019年最新の世界経済見通しを発表。+3.5%(昨年10月+3.7%)という。ユーロ圏でドイツ0.6%、イタリア0.4%下方修正。日本は0.2%上方修正。政府の消費税対策によるもので、英国は合意なし離脱なら長期5~8%下振れの見通し。大手会計事務所PwC(プライスウォーターハウスクーパース)によると、向こう1年で世界主要企業の収益30%悪化(1年前5%)。貿易摩擦や保護主義の影響で、北米でも楽観37%(1年前63%)に低下。ダボス会議(22~25日)で市場開放発言が目立つという。米政府機関一部閉鎖も尾を引いており、24日つなぎ予算案米上院採決の運び。2月8日まで暫定的なもので、定数100票のうち60票必要なほか、共和党53・民主党47議席から双方賛成票が不可欠という。22日、英国の家電大手ダイソンが本社をシンガポールに移転する旨表明。大英帝国の現状がつぶさにわかる。半面、アジア好機に間違いない。受け売りだが、1993年設立された中国の「海南集団」(投資グループ)が経営難という。習近平氏の懐刀といわれる王岐山系の企業。羽振りのよさで知られ、ヒルトンホテルやドイツ銀の大株主だ。ドイツ銀のデリバディブ債権7500兆円が宙に浮いたまま。再び蒸し返している。米中火の車で欧州も崩壊懸念。ロシアでもあと1年持つかどうか。日銀のソルベンシーマージン(自己資本に相当する責任準備金)さえ限界に近いという。しかし、国際金融資本の一角が健在。米中や欧州、ロシアなど国をしのぐ富を温存しラストマン・スタンディング。最後に立っている者が勝ち。先に倒れた方が負け。傷ついても最後まで立っているという。要するに、米国の勝ち。中国が米国債を売ると厄介なため、ドイツ銀に外れてもらいたい。中国外しのプロセスで半導体の次に金融攻めも伝えられ物騒な材料。リアルな1~3月の攻防を物語るもので、市場でもいち早く「逆イールド15ヵ月後」を先取り。AIでもこなせない隘路に嵌った。
23日の日経平均29円安。大引け2万0593円。TOPIX1547(-9)。東証一部の出来高11億5100万株、売買代金1兆9200億円。値上がり469(値下がり1586)。3月限が2万0560円変わらず。夜間取引0590円、シカゴ円建て0575円。ダウ先物も2万4462ドルと小動き。10年債0.000%(+0.005)。米10年債2.752%(+0.015)。上海総合が2581(+0.05%)で引けた。マザーズ指数の引け940.62(+1.07%)。出直りが見込まれる。値上がり率ランキングによると、関係分で■■(****)、■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)など。弱気が蔓延すると、裏目に出る公算もある。(了凡)