1Q黒字画期的 名古屋電機 1月22日 (2019.01.21)
二段構えで軸足固め
数年後5Gや産業革命で第2波も
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名古屋電機工業(6797)は好調。予想を大幅に上回る折り返し。反転の軸足を固めた。前期受注した検査装置(営業利益5億9600万円)の貢献が主因。メインの情報装置が直前期新名神全線開通で息を吹き返し二段構えだ。今回一過性といわれるが、ICチップ搬送装置が半導体メーカー向け踊り場を迎え正念場。2020年5Gや第4次産業革命を踏まえ、スーパーサイクル説が根強いのも事実。第2波も考えられる。2017年2月のトップ人事に伴う新体制がもたらした。2018年(設立60年)を境に情報装置50年、検査装置30年余りの実績が手掛かり。事業100年を視野に後半が見ものだ。直近2期右肩上がり。今年関門とみられ、米中対立やブレグジット、改元・消費税引き上げなどイベント尽くめの国内にも前向き。中間期末の受注残計122億0300万円(2.1%増)に対し3Q確り。4Q追い込み次第だ。情報装置の場合、ミクロで五輪関連特需や老朽化した橋梁、トンネルなど国内更新需要が見込まれる一方、マクロでインドをはじめ海外や新規事業開拓が課題。検査装置も、部品の小型化をこなし実装ラインにシステム連携。顧客の生産性向上に寄与するのが先決という。現在、ASEANのGDPがロシアの約2倍。1人当たり平均所得4500ドル超といわれ、自動車ブームに火がつく5000ドルまであと一歩。米中対立が日本に理外の利を誘発することも考えられる。中国のAIIB(アジアインフラ投資銀行)が一帯一路見直しと外貨準備減で一服。ODA(政府開発援助)とADB(アジア開発銀行)の巻き返しが予想される。情報・検査装置とも同業他社や新規参入による価格競争が厳しいだけに予断を許さない。今、来期締まると期待をもてる。昨年10月、GPSソーラー式信号機、LED標示機等の開発設計、製造、販売を手掛けるインフォメックス松本(資本金5000万円)を連結子会社に迎え、道路交通法システム関連事業で相乗効果を目指す。同12月、同社と社員1人が労働基準法違反による書類送検を受けた。一念発起している。アンリツ(6754)の事業を譲り受ける一方、日本信号(6741)と第一実業(8059)との連携も継続中だ。
2019年3月期(非連結)は、売上高173億円(1.3%減)、営業利益6億円(31.6%減)、経常利益6億3000万円(31.7%減)、純利益6億8000万円(30.6%減)と従来通り。慎重そのものだ。1Q黒字を計上し画期的。年度末強気に異論なし。再上方修正も考えられる。同社が運気好調なほか、服部社長(42)も2月から上昇。長大運という。首尾よくいけば、数年後第2波が現実になりそうだ。1月16~18日、エレクトロニクス分野でアジア最大級2640社が出展する「ネプコンジャパン」(東京ビッグサイト)に参加。2月7~8日、「ゆきみらい2019in新庄」の除雪機展示・実演会にも出展する。3Q発表(2月5日の予定)からうねりが予想される。