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企業レポート

じわり好転 カネ美食品   1月17日 (2012.01.16)

混乱抜け出し再び脱皮

3大都市圏1000億円射程圏

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カネ美食品(2669・JQ)は堅調。1、2Qにつぎ3Qじわり好転。年始も締まっている。昨年12月の陽線が物語るもので、需要期入りと採算改善が手掛かり。リーマンショック、震災に伴う混乱を吸収。抜け出す気配もうかがえる。復旧、復興、復活につながるとみられ、ユニーグループのほかJR東日本・西日本構内販売や新潟・岐阜県の夕食宅配など版図拡大。創業期10年、興隆期20年、上場来10年を踏まえ再び脱皮の時を迎えた。3大都市圏を足場に15工場299店舗(2Q連結累計)のインフラによるもの。今年後半から上昇運で5年のトレンドだけに興味深い。07年9月13日スタートし、2010年1店で12万7000個さばいたというイべリコ豚重(1000円)が創業来のヒット。以来様々な挑戦が見られるが、地産地消をテーマに店舗ごと立地にちなんだ郷土食の掘り起こしも一案。世界一味にうるさい消費者が納得すればナショナルブランド。日本食ブームの世界にも伝播する。外食が一巡し中食、内食の時代。同社の場合中食に相当し、インストアで仕上げる出来立てが人気。総合惣菜のほか洋風惣菜K‐STAGE(2Q連結累計9)、eashion(同18)が伸びると面白い。寿司御殿(同51)の再構築が課題という。3大都市圏は2027年名古屋、2045年大阪開業予定のリニア新幹線プロジェクトを控え品川、名古屋、梅田中心に新しいマーケットができる。現在のキャパで人材が揃えば、1000億円や1200億円レベル射程圏。今年と来年の仕込みが前途を左右しそうだ。

2012年3月期(連結)は、売上高816億3800万円(0.1%増)、営業利益29億4300万円(4%増)、経常利益30億3400万円(0.8%増)、純益16億4500万円(0.4%増)と修正なし。配当50円(期末25円)の予定。設備投資4億9300万円の計画。3Q発表は2月7日の見込み。震災の影響は原材料が上がったほか意外と小さい。4Q前期並みというが、小幅にしても通期上方修正含み。JR構内や生協とコラボで実績をつくり、全工場エネルギー10%削減中。追い込みに入った。チルド弁当を開発し技術レベルも上がっている。16日2600円で引けたが、5月の決算発表が楽しみだ。

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