世界中てんやわんや ファーフェイさえ10年もたない (2018.12.17)
前週末3日ぶり反落。日経平均中陰線の引け。SQ値2万1618円を下回った。14日ダウ496ドル安(一時563ドル安)につながり乱高下の延長上。18~19日FOMCまで消化難と述べた。先物による持ち高調整売りが主因。週明け外資のXマス休暇を控え手掛かり難。裁定解消売り一巡という。日経平均先物によると、前週末大証の引け2万1300円(-2.20%)に対し、夜間取引1220円、シカゴ円建て同。ダウ先物2万4082ドル(-2.06%)と弱含み。17日、80円程度下鞘で始まる見込みだ。主要メディアの行き過ぎた悲観論を修正するもので、来年3月にかけて三角もち合いを仮説に12月から検証に入った。14日シカゴでダウ先物が売られ、今年4回目の米利上げ(来年2回)が意識されたほか、中国の経済統計下振れや12月の日銀短観で大企業製造業のDI悪化。にもかかわらず、12~13日の日経平均が600円以上急伸した反動。円安株安になり、関係分で値を保ったのが僅か8銘柄にとどまった。ファーフェイ事件の場合、中国が報復にカナダの元外交官を拘束した上、米中首脳会談に同席した米大統領補佐官が「CFO逮捕を事前に知っていた」模様でややこしい。米中、カナダも圧力に屈しないとみられる。欧州がEU結成20年を前に独仏伊の混乱とブレグジットで混沌としており、日本の北方領土返還難航に似ている。ロシア外務省によると、日本に駐留する米軍の撤退を求めた旧ソ連の覚書が日ロ平和条約締結交渉で協議の対象。日ロ首脳会談が年明け開催を視野に進められる中、ロシア外相が「第2次大戦の結果4島を日本がロシア領と認めない限り議論できない」という。沖縄の普天間基地、憲法改正も五十歩百歩。2025年の大阪万博に至ってIR(統合型リゾート)と共倒れ説。約3000億円の関連予算が何倍かに膨れ上がり、5月3日から半年で来場者2800万人、波及効果2兆円(前回3兆円)の計画という。AIやIoT、5G(第5世代通信革命)の時代に2匹目の泥鰌を狙うものだ。東京五輪関連予算が当初7000億円から3兆円になり、国と都が税制大綱でもめるのも一理ある。ものみな解決しないことを前提に来年3月から消耗戦が本格化。ファーウェイさえGAFA(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン)と同様これから10年もたないといわれ、成功した理由で需要を先取りした挙げ句反動につかまる。コダックやブロックバスター、ウォルマートもそうだ。世界が84年ぶり踊り場を迎え、戦後のクライマックス。日本は中国台頭で3番手に回りバランスがよくなった。来年3月までじっくりパートナーを吟味する場面だ。
14日の日経平均441円安。大引け2万1374円。TOPIX1592(-24)。東証一部の出来高18億7100万株、売買代金3兆1600億円。値上がり252(値下がり1826)。10年債0.025%(-0.025)。米10年債2.889%(-0.021)。上海総合が2593(-1.53%)で引けた。マザーズ指数の引け942.01(-1.94%)。出直る公算が大きい。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■(****)にとどまった。世界中てんやわんや。中国の4.0と日本の4.0(エドワード・ルトワック)が注目される所以だ。(了凡)
12月18日取材の為、19日付アンコール伊勢町を休載します。