区間新の折り返し システムリサーチ 12月12日 (2018.12.11)
8期連続ピーク更新
ビジネス市場拡大も手掛かり
システムリサーチ(3771)は続伸。連結区間新の折り返し。8期連続ピーク更新の見通しだ。不採算プロジェクトが一巡し稼働率高水準。採算の改善によるもので、昨秋導入したAIビジネスの市場拡大も手掛かり。数年後、BtoB-ECの伏線とみられる。本社新社屋完成から10年(2021)が事業本格化の目安。コールセンター業務支援、チャットボット、画像・音声認識などAIソリューション事業がダークホースだ。何より、主力のSIサービス(2Q連結累計11.2%増収)とソフトウェア開発(同16.0%増収)が2ケタの高い伸び。トヨタグループが約38%占め、その他同62%の構成でバランスがいい。同グループがIoTに先を越され、電動化や自動運転、シェアリングなど岐路を迎えただけにビジネスチャンス。自動車のほか、機械、鉄鋼、その他直接取引先(エンドユーザー)とメーカーやSI系の間接取引先(2次請け)にも跳ね返る。中部地区で製造業中心に流通、金融、業務管理など独立系38年の実績がベース。第2四半期末の連結従業員954人を数え、近い将来2000人規模を視野に事業部制を採用した。特定サービス産業動態統計によると、情報サービス業の2015年売上高合計2.6%増。16年1.3%増、17年2.5%増。18年1~3月1.0%減、4~6月1.2%増、7~9月横ばい。企業間電子商取引(BtoB)の市場規模によると、2016年国内のBtoB-EC広義291兆円(1.3%増)、17年同317兆円(9.0%増)と確り。追い風に違いない。今期、働き方改革でノー残業デー実施、事前承認の残業徹底、有給休暇取得率向上、不採算プロジェクトの撲滅などグッドジョブチャレンジキャンペーンを継続。女性活躍を推進し仕事と生活両立を支援している。SIサービス、ソフトウェア開発グループ挙げてもう一皮むけそうだ。中期(3ヵ年)計画に盛った連結売上高165億1100万円、営業利益16億5200万円、経常利益16億4700万円、純利益11億2900万円(2021年3月期)が目安。2012年12月特例子会社ソエル(障害者自立支援)を設立し、14年10月連結子会社イリイを吸収合併。地についてきた。AIソリューション事業の育成が課題。来年一段と強運。精神より現実の世界でパワーアップ。周囲の期待にこたえるという。 2019年3月期(連結)は、売上高136億6100万円(7.4%増)、営業利益12億6800万円(28.8%増)、経常利益12億6400万円(27.9%増)、純利益8億4700万円(27.0%増)と従来通り。期末配当50円の予定。増配も考えられる。試算によると、現在5000億円といわれるAIビジネス。2021年1兆円1030億円、30年2兆0250億円という。議事録作成の自動化をはじめ、AI×分析、AI×検索などIBM(ワトソン)との連携が見もの。本格的な仕込みに入った。