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企業レポート

通期でも上振れ カネ美 11月14日 (2018.11.13)

反転しきり持ち直す 
中食拡大し最大のビジネスチャンス
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 カネ美食品(2669・JQ)は反転しきり。持ち直した。収益の改善によるもので、計画を上回る折り返し。通期でも上振れが見込まれる。見直し、回復、成長をスローガンに昨年7月20日ユニー・ファミリーマートHD(8028)の子会社入り。ドンキHD(7532)は昨年11月ユニーの株式を40%取得し、来年1月ユニー・ファミマHDから残り60%を取得する予定だが、3~8月ユニー実験店の売上高190%・粗利160%と好調。この結果、ユニー・ファミマHDがドンキHDに20%超出資を決め、筆頭株主になることで折り合いがついた。延べ100店舗業態転換を数えるところから、同社を左右するのも時間の問題。ドンキHDがパワフルな売り場づくりにインバウンドでも知られ、変化を前向きにとらえているだけに受け入れるほかない。テナント事業が2Q 累計0.9%増収(2.9%営業減益)に対し、外販事業も同3.1%増収(2億8100万円同損失)となり反転途上。10月まで累計のテナント事業100.9%、外販事業103.1%を見ても噛み合ってきた。中食(惣菜)の市場規模が10兆円といわれ、コンビニが定着した1980年代からじわじわ上昇。女性の社会進出、少子高齢化、デフレなど追い風に外食、内食の落ち込みを埋め8年連続増加。さらに伸びる見通しだ。20代の約50%が利用しているという。おのずと店舗競合にもまれ抜け出すのに時間。2016年9月ユニー・ファミマ統合から10年が目安。テナント・外販両事業あげて品質向上と商品力強化に傾注。回復から成長軌道を目指す。一連の見直しを通じて問題点がわかってきたという。6月の株主総会で激励が多かったのもうなずける。外販事業の場合、3月閉鎖した津工場に続き7月三田工場(兵庫県)を閉鎖し、その商品製造を周辺の既存工場に移管し生産性アップ。テナント事業同様全体の底上げが焦点になった。親会社に合わせ今期から2月決算になるが、2Q時点で当初発表した通期の営業利益を上回り3、4Q追い込み。来期締まると新業態吸収の第一歩になりそうだ。同社は昨年から調整運で仕込みに打ってつけ。三輪社長(48)が運気好調だけに心強い。それに、親会社が来年後半から上昇運。スケールも大きいという。
 2019年2月期(非連結)は、売上高829億4500万円、営業利益4億8300万円、経常利益5億4800万円、純利益2億2700万円と従来通り。配当60円(期末30円)を据え置く予定。設備投資6億5400万円(前期20億4500万円)の計画。スーパーをはじめデパ地下、駅ビル・駅ナカ、鉄道系コンビニ、コンビニ、宅配関連など中食のあらゆるニーズにこたえ全国展開。事業半世紀、最大のビジネスチャンスを迎えた。半面、同等のピンチと隣合わせ。事実上、3、4Qと来期にかかっている。

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