一時的に区間新の回復
混乱の中バランス取り戻す
北川工業(6896)は底入れ目前。反転が迫ってきた。昨年11月9日下方修正、同12月21日タイ一部営業再開が手掛かり。タイの生産再開は4月の予定でパンチに欠けるが、直近3期リーマンショックをこなし、震災、原発事故、円高、タイ洪水などボトムアウト。4Q欧州債務危機に見通しがつけば、国内とタイで復興需要表面化。少なくても、昨年落ち込んだ反動が見込まれる。震災に伴い原材料調達、製造、販売などサプライチェーン見直し。タイ洪水でもマレーシアに駐在員事務所を開設。シンガポールから営業部隊を派遣して現地支援にあたるなど機動的な対応。混乱が続く中で逐一バランスを取り戻している。同社の場合、エレクトロニクス機器の誤作動防止に使われる電磁波環境コンポーネント、機器や機構部品を固定・保護するエンジニアリングプラスチックパーツが主力。MARUWA(5344)が最高益で折り返したように出番待ち。一時的にも四半期ベースで区間新の回復が見込まれるだけに目を離せなくなってきた。
2012年3月期(連結)は、売上高102億円(10%減)、営業利益4億2000万円(48%減)、経常利益4億4000万円(51%減)、純益1億8000万円(50%減)に見直した。配当は中間7円を実施し期末未定。4Q追い込みに入っている。2013年(50周年)が節目。今年、来年調整運だが、北川社長(52)が昨年と今年上昇運。市場の悲観人気と裏腹に持ち直すとみられる。6日735円で引けたが、3Q(前期2月4日)、決算発表(同5月13日)を通じて水準訂正。その後も推移を見守るところだ。