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森羅万象

急反発する 買わさぬうちに戻る相場 (2018.09.26)

昭和の風林史(昭和五七年九月一日掲載分)
小豆は急反発するところ
小豆は目先急反騰するところ。
輸入大豆の前二本は
今から買っても十分間に合う。
小豆は急速に人気が冷え込んで、
[買い方の投げもあり、
このあたりから目先的に
反撃に転ずるところだ。
線では三万円割れのところの
空間窓は案外、飛んで
三万五百円、六百円あたりまでは
急反騰、
買わさぬうちに戻る相場でなかろうか。
あれだけ人気が強かったのに、
今の変わりようはどうだろう。
相場というものは、
このような時に反転、
身をひるがえして、
人間様の愚かさをあざ笑う。
台風14号と15号の影響も、
これから段段判ってくるだろう。
人気が弱過ぎて売り込めば、
あっという反発に
足もとをすくわれそうな気がして
しょうがない。
ただし言っておくが、今度の反発は、
売らんがための売り場つくり。
目先狙いで買うのはよいが、
強気になってはいけない。
基本姿勢は三万五、六百円の売り場待ち。
相場はそのあたりまでは反発できる。
従って行きがけの駄賃で
ノコギリ引こうというわけ。
輸入大豆のほうは前二本が特急列車で、
今からこれに乗りかえて十分間に合う。
12限・1限も期近限月高に
引っ張られて上げんということもないが、
しんきくさい鈍行各停だから、
手数損などかまわずに
前二本に乗りかえたほうがよい。
輸大9限、10限のV反騰は、
ここまでくるともう買えない気分が一杯。
しかし、ここまで急伸した相場は、
もうその倍、即ちもうあと七百丁高は
十分に可能である。
そんな馬鹿な、と笑わば笑え、
大相場である。
●編集部註
 この当時のヒットチャ ートを見ていると、
あみんの「待つわ」が一位を獲得している。
この年の7月に発売された曲であった。
2人組の女性デュエットグループだが、そのうちの一人が、今も活躍する岡村孝子である。
 相場の世界で
待つは仁、向かうは勇、利乗せは智の徳
というが、曲がった相場トレンドが
再び復活するまで〝待つわ~待つわ~〟と
頑張っても、所詮死を待つだけである。
 82年9月の小豆相場は日足で見ると
気持ちの良いほどの保合い相場の線形。
その後相場はここから一段安になるので
典型的な踊り場なのだが、
当時の買い方がそれを知る由もなく、
待ってみたら何とかなるのではないか
という夢を持ってしまう線形であったといえる。 
見切り千両とも、無欲万両、損切り万両
とも言うが、相場で曲がった時に
夢と希望とすけべ心を持つと大概は負ける。