次のステップ ダイセキ 4月24日 (2018.04.23)
昨年後半から尻上がり
首都圏南の事業所具体化が焦点
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ダイセキ(9793)は続伸。連結ピーク更新の見通し。昨年後半から尻上がりだ。資源価格が締まり製造業の稼働率上昇によるもので、3月最高のスタート。10年かけてリーマンンショックを吸収し次のステップに入った。前回述べた子会社ソリューション(1712)の3割増強・年130万トン体制を踏まえ、本体の首都圏南事業所具体化が喫緊の課題。兵庫県明石市の関西事業所が満杯となり、グループで物流中心に人手不足が表面化。今春ベア3%に以上に踏み切ったほか、譲渡制限付株式報酬制度を導入し生産性向上に傾注。対面営業によるもので、AI やロボット、IoTを投入してもさばけない。シリアや北朝鮮情勢、米中貿易摩擦、過剰債務問題など火種が尽きないだけに堅調だ。ゴルディロックス(適温)相場の綻びから実体経済の反動が懸念されたものの、2月の鉱工業生産修正値が前月比2.0%増。3、4月続伸の見込みで、昨年12月の同6.5%増を上回る勢い。2016年1~2月に資源価格が底入れし様変わりだ。安定・じり高基調にあるためで、過去10年グループの体質強化も見逃せない。典型が子会社のMCR。グループ入り10年で面目一新。延べ30億円投入した精錬設備の償却負担が頭打ちで前期黒字転換。現在7割操業で黒字が定着した模様。今後原発の廃炉が続出し、再生鉛の需給が逼迫するとみられダークホース。人手が足りないという。前期末、外資系が41.0%(直前期39.7%)を占め事実上の筆頭株主。シェアトップを手掛かりに着実なリターンを評価している様子で来社もしばしば。4月13日第60回定時株主総会を前にトーマツからあずさ監査法人に公認会計士等の異動を発表した。新たな視点で監査を期待できるという。コンプライアンス(法令遵守)体制の充実をはじめ、関東・関西地区の事業拡大、リサイクル技術の向上、情報化投資が基本的なテーマ。2月にCSR環境報告書2017が2年連続環境コミュニケーション大賞優良賞を受賞。3月1日付で役員・人事異動と子会社の代表者変更により脇を固めた。来年から上昇運。柱社長(57)も同運で朝日がのぼるポジション。今年が決め手だ。2025年(創業80年)を目安に事業100年の詰め。次の100年にも思いを馳せ、拠って立つ若手の成長に心血を注いでいる。1995年の上場から23年。本体570人の規模で上場後採用された従業員が上場前を上回り人口ボーナス期と考えられる。
2019年2月期(連結)は、売上高502億円(2.0%増)、営業利益91億円(3.6%増)、経常利益92億2000万円(3.4%増)、純利益60億円(2.8%増)の見通し。配当40円(中間20円)を据え置く予定。設備投資61億円(前期57億4800万円)の計画。前期下方修正した子会社ソリューションが持ち直しトータル堅調とみられる。そのソリューション、今秋をめどに名古屋市瑞穂区明前町8-18に移転を発表。事業拡大に伴うもので3ヵ所に分散する本社機能の集約が目的という。首都圏南の事業所具体化が焦点になってきた。