先に手を出すと負け 16日買い戻しを通じ次の幕上がる (2018.03.15)
5日ぶりに反落。一時日経平均284円安。小陽線で引けた。13日のNYダウ171ドル安(一時231ドル安)を受けたもので、東証一部33業種のうち水産・農林、倉庫・運輸など5業種が値上がり。衣食住の基本に戻った。テクニカルには、5日移動平均線2万1681円が25日線2万1672円を抜きゴールデンクロス。16日買い戻し(17日新月)が予想される。外資が1月第2週から2月第4週まで現物と先物計約7兆円売り越し。このうち、4兆9000億円が先物累計でリスクオン待ちという。時ならぬ「彼岸天井」も考えられる。年度末、来年度予算成立とひきかえに内閣総辞職となれば、2013年アベノミクスのピークで15兆円といわれる外資の持ち高調整売り。本省が絡む公文書改ざんに財務相の辞任も避けられない。失礼ながら、首相と財務相が戦後岸信介氏・佐藤栄作氏と吉田茂氏など先祖に持ち「孫」の代で二人三脚。これまで世界の列強に対し2人で1人前との認識で見守ってきた。財務相は真相が究明され、再発防止の見通しがつけば辞任の意向。1強といわれた現政権が倒れても、野党が使いものにならなず、来年の統一地方選や参院選も玉不足。選挙権を18歳に引き上げ空回りが落ちだ。トランプ氏の米大統領当選から丸1年ゴルディロックス(適温)相場が続き、昨年11月財政と金融の転換点を迎えアルゴ取引による官製相場の反動が始まった。市場の経済合理性によるもので、米10年債3%がボーダーライン。5月にかけて当然の押しと受けとめている。13日、トランプ氏がツィッターで国務長官更迭辞令を出し、後任にCIA長官を抜擢。指揮系統の混乱がうかがえる。昨年3月、7回心臓移植したデビット・ロックフェラー(享年101)が物故し、同5月腹心のブレジンスキー(同89)亡きあと、キッシンジャー氏(94)がTC(日米欧三極委員会)、ローマクラブ、CFR(外交問題評議会)を通じて米国の政策を指示してきた。もはや、後釜がいない。トランプ氏はユダヤ系の不動産屋上がりといわれ、政治もディール(取引)にはまっている。相場はディールのひとつで、それなりに活路がある。指数の乱高下にうつつを抜かすのではなく、これまでに増して個別企業の努力にかかっていると見た。14日水産・農林に運輸・倉庫が見直され、バイオも有力。ポピュリズムの嵐にさらされた世界の政治を悲観しても始まらない。16日買い戻しを通じて次の幕が上がる。
14日の日経平均190円安。大引け2万1777円。TOPIX1743(-7)。東証一部の出来高11億5600万株、売買代金2兆2500億円。値上がり708(値下がり1262)。6月限が2万1610円(-0.87%)の引け。夜間取引で710円をつけている、10年債利回り0.045%変わらず。米10年債2.840%(-0.001%)。上海総合が3291(-0.57%)で引けた。マザーズ指数の引け1243.10(+0.29%)。一度飛ばすところにきた。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■■■■■■(****)などにとどまった。受け売りだが、工業生産に水が不可欠。日本は恵まれており、米中には工業用のほか農業や飲む水もない。先に手を出すと負けだ。(了凡)