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企業レポート

もうひと山ある シンポ 3月14日 (2018.03.13)

ピーク更新配当20円 
人材はじめインフラ整備に着手 
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 シンポ(5903・JQ)は続伸。2Q連結区間新で折り返し期末配当20円(当初12円)を表明。さらにピーク更新の見通し。1月26日増配発表、2月2日上方修正によるもので、4月にも米国子会社(1月22日設立)が稼働の見込みだ。数年来、子牛急騰や関税引き上げ、人手不足等にかかわらず市場拡大が主因。2月26日伝えられた外食産業市場動向調査(1月)によると、全体の売り上げが103.1%(17ヵ月連続増収)に対し、焼肉108.3%(14ヵ月連続増収)と好調。客単価が100.6%にとどまる一方、客数107.6%とダントツの伸び。チェーンストアも肉類が堅調という。一説に、日本は仏教国で菜食中心。13世紀蒙古襲来で肉食が広がり、14世紀李朝時代「崇儒廃仏」により定着。焼肉文化の日が浅いといわれる。同社は無煙ロースター国内最大手。これまで延べ国内1万6000、海外700の納品先と取引があり、緊急コール24時間体制。新規出店の不動産・マーケット情報、店舗設計、デザイン、空調提案、メンテナンスなど1から10までソリューション(問題解決)提案。繁盛店づくりに定評がある。愛知ブランド企業(認定番号1227)に登録された。これまで欧州、中国、北米の安全認証規格を取得し、中国上海と米国に橋頭堡。米国の拠点がカリフォルニアで、名古屋でいえば藤が丘といわれ合点した。海外の伸びしろが大きく、無煙ロースター式で前期3億5000万円。2021年(50周年)にかけて5億円が目安。このため、名古屋工場(愛知県みよし市)近隣に新工場建設を検討しており、追って具体化する運びだ。08年に田中社長(60)が就任して10年。人材をはじめ次の50年をリードするインフラ整備に着手した。昨年5月に全国焼肉協会の名誉会長が黄綬褒章を受章し、業界自体次のステップに入った印象。直近霜降りの「A5」から赤身の「A4」、「A3」、熟成肉などに嗜好が移ったほか、ソムリエ(ワイン専門の給仕人)が登場しスープ、ハラミとサガリ、焼肉とワインなどバラエティなメニュー。チョコレートやココアに含まれるカカオポリフェノールが活性酸素を抑えるように、赤ワインのポリフェノールも健康増進に有効といわれ焼肉と相乗効果。若い人の需要増が追い風になっている。昨年3月割り当てのストック・オプション12万株(発行価額700円)がタイムリーに決まった。13日の時価総額89億円(2Q末連結純資産40億円)。実質無借金でもうひと山ある。
 2018年6月期(連結)は、売上高54億円(10.0%増)、営業利益7億円(15.0%増)。経常利益7億500万円(13.8%増)、純利益4億7500万円(11.0%増)に見直した。前回述べたように、新工場着手まで助走段階。独自の脱煙・脱臭技術を持ち応用もきく。初代運の会社で今までの苦労が実を結ぶ時と出ている。社長も同運できっかけ次第。弾みがつきそうだ。

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