年度末満月売りの意味 個別に出遅れの水準訂正本格化 (2018.03.09)
高寄り後伸び悩み肩透かし。個別物色にとどまった。一向に出来高が増えず盛り上がりに欠ける。米朝の駆け引きや国会空転、首相辞任説などまことしやか。メジャーSQを迎え、パラリン開幕、米雇用統計などパンチ不足。16日(17日新月)まで気迷いが尾を引きそうだ。7日のNYダウ82ドル安(一時349ドル安)にしても、トランプ氏の強引な関税引き上げが後退したもの。米国内でも多国間貿易の秩序を巡り、保護主義を批判する向きが多い。米朝の駆け引きで北がしおらしく見えるのは制裁の累積効果が極限に近いためとみられ、中国が金融と財政で行き詰まり日本に流し目を送った時と似ている。また、国会空転も半年後の自民党総裁選や内閣改造、党役員人事など確執が伝えられる。4月の南北首脳会談で米朝が解け合うと、雪崩も予想され見送り気分が強い。さらに、同8日の日銀総裁再任報道に対し途中退任説が流れ、雨宮理事の副総裁人事が伏線という。円高株安が欧米の本音といわれ、1ドル105円台の円高に振れ市場が動いた。ゴルディロックス(適温)相場の反動によるもので、財務相の麻生氏(77)が秋の総裁選出馬に色気を見せるものの狂い咲きに近い。自民党幹事長の二階氏(79)が、8日提出された財務省の森友問題決裁文書(コピー)に反発。ゼロ回答を公然と批判したのも内輪もめ。今では朝日新聞の報道が事実なら政権を直撃。党に何の説明もなく執行部が苛立っている。麻生氏と二階氏の犬猿ぶりは、2016年10月衆院福岡6区補選が取り沙汰されるほど。麻生氏が選対本部長を務めた無所属候補が落選し、故鳩山邦夫氏の次男が二階氏の後押しで当選。のっ引きならない関係になった。森友問題を巡る財務省の疑惑が、麻生氏の総裁選出馬と日銀総裁再任に通じるもので、敵は本能寺にありというわけだ。年度末満月売りの意味がわかる。前日末尾に「元禄元年から28年後に享保の改革(1716)が始まる。平成と瓜二つ」と述べた。8代将軍吉宗が紀州和歌山出身で二階氏と同郷。どこかでDNAが受け継がれたような気がする。してみると、新年度入りから9月の自民党総裁選まで半年棒に振ることになりかねない。逆に、8日の個別物色が先取りしたことになる。値上がりしたのは紙パやその他製造、医薬品など。関係分でトムソン(6480)、日本電子(6951)を含め出遅れの水準訂正が本格化しそうだ。
8日の日経平均115円高。大引け2万1368円。TOPIX1709(+5)。東証一部の出来高12億2500万株、売買代金2兆5000億円。値上がり938(値下がり1042)。3月限が2万1380円(+0.85%)の引け。夜間取引で270円をつけている。10年債利回り0.050%(+0.005%)。米10年債2.884%(-0.002%)。上海総合が3288(+0.51%)で引けた。マザーズ指数の引け1206.24(+2.15%)。反転の見込み。値上がり率ランキングによると、関係分で■■■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■■(****)など。紀州の二階氏が興味深い。(了凡)