証券ビュー

企業レポート

コネクト尽くし 日東工業 1月11日 (2018.01.10)

調整大詰め出番待ち 
次世代のビジネスモデルに転換
企業HPご案内   前回の企業レポート
 日東工業(6651)は反転目前。巻き返す構え。出番待ちだ。2015年3月期(連結)をピークに調整大詰め。春先にも賃上げ・設備投資が広がる気配の中で4Q追い込み、来期の助走が始まる。法人税21%を決めた米税制改革の影響が大きい。日本も条件つきで20%台に下がるとみられ、半導体関連の設備投資が口火。春闘で3~4%賃上げも伝えられ追い風。2020年中期経営計画(4年)にマッチするためだ。今期、旧計画と実績を突き合わせ課題抽出、戦術具体化、全体最適化などフェーズ0。2018~20年度フェーズ1,2,3を通じて次世代のビジネスモデルに挑戦。コア事業の対応型・標準品ビジネス稼働が本格化する見通し。コネクト(電気と情報をつなぐ)をスローガンに6つの戦略テーマが支柱。すでにコア事業のほか、グローバル化(東南アジアで配電盤事業の確立)、新規事業(新たな技術・企業)も芽を吹き、生産体制や経営管理基盤強化にも取り組み始めた。佐々木社長(61)が大手銀約30年、同社10年の経歴から2028年(設立80周年)、38年(同90周年)にかけて相当なリターンが見込まれる。今年カレンダーを一新し、コネクト尽くし。見開き2ヵ月で4ヵ月つながった。昨年11月の70周年ロゴマークも、愛知県立芸大とコラボでデザインコンテスト。最優秀作品に若々しい息吹がうかがえる。日東学術振興財団(公益法人)の後押しによるものだ。同社にとってこれから10、20年記録的なビジネスチャンス。連結売上高1250億円、営業利益100億円(2021年3月期)を打ち出し序盤に過ぎない。中盤80周年、終盤90周年にかけてロングランと考えられる。足もと需要期で堅調。今期連結で配電盤741億円(0.8%増)、情報通信関連流通305億円(横ばい)、工事・サービス事業24億円(7.7%減)の予想に変わりない。昨年9月ワコムと株式譲渡契約を結び、㈱ECADソリューションズを取得。30年以上日本の電気設計をリードするCADソリューションにより、同社の配電盤・制御盤の設計・製造に改善・改良余地ができた。同11月タイのBM社取得も業績に与える影響軽微だが、タイ・マレーシア・シンガポールを結ぶ生命線に変わりない。海外のほか充電インフラも新規事業の一環。10、20年後楽しみだ。
 2018年3月期(連結)は、売上高1070億円(0.3%増)、営業利益64億円(3.0%減)、経常利益62億円(3.2%減)、純利益38億円(15.7%減)と従来通り。配当40円(期末20円)の予定。設備投資34億4000万円(償却38億8000万円)の計画。同社は、2013~15年にかけてサンテレホンや南海電設、ギャザーゲイツなど子会社に迎え次世代のバージョンアップをやってのけた。あたかも、1967年東名高速道路名古屋インター東隣に工場新設。70年本社を移転し74年菊川工場を新設した当時と重なる。約50年前のことだ。10、20年後大化けした。今回、国境を越え似たようなことが起きる。
 

>>購読ご案内