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企業レポート

5G巡る踊り場 NDS 12月22日 (2017.12.21)

2018~20年正念場 
プロジェクト具体化し規模も大きい
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NDS(1956)は連結好調。137.3%営業増益で折り返した。前期落ち込んだ反動と繰越工事の消化によるもので、受注が伸び悩み後半慎重だ。3年後に東京五輪を控え、5G(第5世代通信規格)実用化を巡る踊り場。10年後も品川~名古屋リニア開業を視野にJR東海(9022)や名鉄(9048)など地元名古屋駅再開発待ったなし。世界レベルのIoT革命に呼応してインフラ更新が相次ぐ見通し。一方、楽天(4755)が12月14日第4の携帯電話会社参入を表明。総務省が来年計画している電波の割当認可を受けるもので、基地局など最大6000億円投資と伝えられた。これも追い風に違いない。5Gが高周波数帯を利用するため基地局の設備投資が増えるとみられる半面、3GやLTE(高速通信サービス)より減るという声もある。後者の場合、格安スマホに陰りが出たことも事実で、MVNO(仮想移動体通信事業者)の成長にブレーキ。楽天参入でキャリア3社の寡占が崩れ、割高な通信料金是正につながるメリットがある。このため、2018~20年正念場。「チャレンジ-2018」に売上高と利益の確保拡大、人材育成と活力ある職場づくり、安全・品質の追求、グループ経営基盤強化の四つが課題。連結売上高800億円、営業利益32億円(19年3月期)が数値目標。伊藤会長(64)と玉村社長(59)による新体制によるもので、プロジェクトが具体化し規模も大きいだけに数年後楽しみだ。2Q連結累計の受注高394億5000万円(4.3%増)。うち総合エンジニアリング299億3000万円(8.9%増)、ICTソリューション91億3000万円(4.8%減)、住宅不動産3億8000万円(47.5%減)の構成。半導体製造装置関連が活況を呈し通期30億円を突破する見込み。このほかホテル客室ソリューション、交通系電子マネー決済(プチローソン)、斉場予約、監視カメラなど連結子会社のICTが伸びる。7月に組織の一部を見直し、拡大事業や保守業務の対応と品質管理体制を強化。資格取得を促し技術者育成にも取り組んでいる。NTT(9432)と同運で数年後上昇。社長は2019年から上昇運と出ており、「チャレンジ-2018」の仕込み次第だ。
2018年3月期(連結)は、売上高780億円(7.2%増)、営業利益26億円(4.4%増)、経常利益29億円(0.8%減)、純利益19億円(6.3%減)と従来通り。配当100円(期末50円)の予定。昨年10月1日10株を1株に併合している。首都圏約200人体制(推定売上高70億円)が250人(同100億円)規模になればしめたもの。これから10年もう一皮むける。この間、NTTが2024年をめどに現在のPSTN(固定電話網)をインターネットを使ったIP網に変更する予定。距離に応じて通話料が高くなる現行を改め、全国一律3分8.5円にする見通し。足もと堅調だが、一波乱二波乱ある。これから3年正念場に変わりない。

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