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企業レポート

社長就任5年で目鼻 東洋電機 10月4日 (2017.10.03)

後半皮切り5年楽しみ 
エンジニアリングと変圧器梃入れ 
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東洋電機(6655)は反転目前。1Q連結3.3%増収。採算も改善した。主力の機器、海外制御装置、樹脂関連が2ケタの高い伸び。半面、エンジニアリングと変圧器部門が落ち込み盛り上がりに欠ける。このため、エンジニアリングと変圧器を人心一新により梃入れ。カウントダウンに入った。従来のプロセスから現場のマーケットニーズにこたえ市場拡大を目指すもので、国内制御装置関連が立ち直るとV字回復。数年後、東証上場も視野に入る。松尾社長(44)が就任5年で目鼻をつけた。9月1日発表された法人企業統計によると、4~6月期の設備投資1.5%増。製造業7.6%減に対しサービス業6.9%増。持ち直している。しかし、受注に至っていないという。同29日発表の鉱工業生産指数(8月)によると、103.6%(前月比2.1%増)で全15業種のうち11上昇。さらに、メーカーの生産予測調査で9月1.9%減、10月3.5%増と満更でもない。市場では原油先物よりブレンド原油の値上がりが目立ち、円安株高も後押し。総選挙や北朝鮮情勢を念頭に後半追い上げが見込まれる。1945年の創業来、機器、変圧器、エンジニアリングを3支柱に産業用電気制御の総合メーカー。愛知ブランド企業(認定番号210)の一角。2004年中国南京と13年タイ・バンコクに設立した連結子会社を結びもう一皮むける。あと5年で仕上げという。国内シェア7割のエレベータセンサをはじめ、イーサネット対応空間光伝送装置、省配線型搬用コントローラ、低損失タイプ乾式変圧器などで知られるが、一般消費者に馴染みがないため市場でも出遅れた。しかし、製品の改良・改善が進み、後半を皮切りに5年楽しみ。これまで打ち込んできたエレベータセンサ技術がモノをいいそうだ。創業から運勢をたどると末代運。天中殺明け2年目で前向き。17年頑張ると18年花開くという。昨年タイが黒字転換し光明が見えた。6月20日の総会約1時間。問題なかったという。11月7日2Q発表の見込み。単体下振れも考えられるが、連結計画線の印象。解がわかっているだけに明るい。昨年10月1単位100株、2株を1株に併合して1年。上振れしたのがよくわかる。
 2018年3月期(連結)は、売上高90億6100万円(7.2%増)、営業利益3億7000万円(2.2%増)、経常利益4億3500万円(2.9%増)、純利益2億9800万円(3.3%増)の見通し。配当24円(中間12円)の予定。設備投資1億9100万円(前期1億1800万円)の計画。物足りないが、後半から上振れを期待できる。ピークの連結売上高96億5400万円(08年3月期)、同純利益3億5200万円(07年3月期)更新が見もの。社長は初代運でやってのけるはずだ。周囲の協力を得て長期的な展望に臨む時という。

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