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企業レポート

回転利きプラスα セリア 10月3日 (2017.10.02)

これから10年全盛期
100均100年の計に取り組む
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セリア(2782・JQ)は順調。計画線上プラスα。回転が利いている。既存店(上期累計103.3%)を足場に出店ペースが上がり、採算の改善が続いているためだ。前期末の営業利益率10.4%(直前期9.2%)に対し1Q10.7%。依然100均でピークを更新している。人手不足に対応し4月から相模原市の物流倉庫が稼働。今期推定4割を占める首都圏の出店を支援。愛知県小牧市、三重県四日市市、広島県福山市との連携によるものだ。輸入品が多く横浜港に近い上、東北の兵站補給も勘案したもの。福山と同様大家のニーズとマッチし能力に余裕。2007年カラーザデイズ導入から10年を数え、年純増100店(前期直営104)を上回るピッチ。数年後、売上高2000億円が視野に入った。米国でアマゾンやウォルマートが成功しているのは好立地、効率的な配送センターによるもの。17年全米でCVS、シアーズ、JCペニーなど6000以上小売店閉鎖が伝えられたものの、従来型の残存率85%といわれ、5年や10年eコマースが高い伸びで急成長しても動じない。日本は米国の追随とみられ、同社の場合、27年(創立40周年)まで10年予想以上のリターンが見込まれる。16年度100均大手4社の売上高が7%増といわれ、先行したデパート、スーパー、ドラック、コンビニなど追い上げ本格化。1ドルや10元ショップなど海外と連動し全盛期を迎えそうだ。保護主義の巻き返しを加味しても、グローバル化、少子高齢化、原油安、IoT革命などデフレ要因。1%vs 99%の格差拡大に拍車がかかる。同社にとって追い風に違いない。しかし、37年(設立50年)を節目に企業100年の計。100均も10年、20年先行しないと現在のデパートやスーパーになりかねない。河合社長(50)が昨年から調整運で2年目。あと1年自分の進む道を見直す時といわれ興味深い。財運のほか後継者にも恵まれ、社長就任3年で本領を発揮しているのも事実だ。昨年4月の株式分割(1対2)が見事に決まり、9月20日上場来高値(6800円)を更新。前週末6250円で引け時価総額4740億円。セイノ―HD(9076)3279億円、イビデン(4062)2525億円など地元を代表する名門企業を抜きダントツだ。6月23日の総会出席者80人。20分で終了し和やかだったという。昨年ディスクロージャー優良企業3年連続2位。顧客満足度調査で知覚価値1位(5年連続)、ロイヤリティ1位(2回目)に選ばれた。
2018年3月期(非連結)は、売上高1580億円(8.7%増)、営業利益166億円(9.4%増)、経常利益同(9.1%増)、純利益115億円(9.2%増)の見通し。配当25円(実質連続10円増配)の予定。設備投資60億円(前期50億1000万円)の計画。直営既存店100.4%、出店150(退店45)を前掲に強含み。10月31日2Q発表の見込みだ。全国で豪雨災害に見舞われ同社も被害を受けたが、津久見と岡山の店舗で迅速な処理が報告された。国内シェア20~25%といわれ倍増に意欲。ずっと2位につけ、いつか桐生祥秀氏のように10秒を切るのが今のイメージ。国や郷土に多額納税し足るを知っている。

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