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企業レポート

焼肉の市場拡大 シンポ 9月12日 (2017.09.11)

次のステップ本格化 
メンテナンスに海外伸びしろ大きい 
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シンポ(5903・JQ)は連結ピーク更新。記録的な高水準。さらに続伸の見通し。市場拡大によるもので、国内1万6000、海外700店舗納品実績が手掛かり。製品(前期2.6%増)や部材品(同10.6%増)より、その他内装工事(49.8%増)の伸びが目立ちメンテナンス事業活況。2016年9月欧州、17年3月中国、同6月北米向け安全認証規格を取得し海外(前期3億5000万円)の伸びしろも大きい。上海で日本の焼肉に強力な当たりがきた模様でピントきた。現地の従業員も独立心旺盛という。このため、20年の稼働を目指し、新工場建設を計画中で候補地の選定を進めている。08年に田中社長(59)が就任して10年目。本格的なビジネスチャンスがやってきた。17年5月、全国焼肉協会名誉会長の新井泰道氏(74=叙々苑代表取締役会長)が黄綬褒章を受章。業界に光明をもたらしたのが印象的。同6月の同協会第6回通常総代会でも会長が国民食に成長と挨拶。農水省外食産業室長も生産現場との連携、ジビエ活用に期待を述べ前途洋々。次のステップに入った。牛肉のおいしさはグルタミン酸やイノシン酸、グアニル酸という旨味成分に、加熱すると880種のもの香気成分が検出され、中でも和牛香と呼ばれラクトンによる甘い香りに由来するもの。鮎や松茸などの芳香に似ている。今年に入りニンニクを抜いた焼肉弁当が人気を集め、霜降り肉の代表格「A5」が頭打ち。赤身肉「A4」、「A3」の需要を促す上で熟成肉の試みも活発になった。業界は昨年から子牛急騰、8月セーフガード(緊急輸入制限)による米国産牛肉関税引き上げ、構造的な人手不足など難題山積だが前向き。同社の場合、国内の取引先に対し緊急コール24時間体制。新規出店の不動産・マーケット情報、店舗設計、デザイン、空調提案、メンテナンスなど自ら繁盛店づくり。1から10までソリューション事業に明け暮れている。愛知ブランド企業(認定番号1227)の一角で、小振りながら将来リンナイ(5947)、ホシザキ(6465)を目指すイメージ。メンテナンスに海外が伸びると100年企業の軸足が決まる。「新工場」着工まで助走段階。独自の脱煙・脱臭技術を持っているだけに幅広い業界とつきあいがある。
 2018年6月期(連結)は、売上高52億4000万円(6.8%増)、営業利益6億5000万円(同)、経常利益6億5700万円(6.0%増)、純利益4億3000万円(0.5%増)の見通し。配当は期末12円の予定。50周年に向けて特配6円が続く公算もある。12年6月期の売上高26億8100万円、営業利益1億8200万円をボトムに巻き返し。5年フォローの風を加味しても様変わり。無煙ロースター専業で国内外№1になった。日本フードサービス協会によると、2016年(暦年)焼肉の売上高103.9%(外食全体102.8%)と確り。直近7月106.8%(同103.0%)と好調。同社も安定しており社運好調。社長も同運。ステークホルダーとともに長期展望を新たにする時と出ている。

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