新中期計画先取り CKD 7月11日 (2017.07.10)
IoT対応機器を拡大
10年先見越したビジネスチャンス
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CKD(6407)は続伸。1Q計画線上。踊り場を抜け出した。商品力強化とグローバル化によるもので、自動機械の包装システムに機器の半導体及び二次電池関連など主力がリード。20年振りリニューアルした食品包装機も受けている。7月6日1927円(上場来高値2085円)をつけ、時価総額が1300億円(連結純資産709億円)を突破した。前期3度上方修正。今期持ち越しており、国内のほか世界レベルで合理化・省力化ニーズが高まっているためだ。海外連結子会社(5)の決算を3月に改め、この影響を除いた比較で前期の連結売上高10.5%増収、20.4%営業増益と尻上がり。大手半導体製造装置メーカーが受注好調を囃して5月から急伸。微細化や3Dメモリのほか、今後IoT対応機器の拡大も手掛かり。期初から新中期計画「CKD2018」(連結売上高1000億円、営業利益100億円)を先取りしている。世界のFAトータルサプライヤーを目指すもので、グローバル化を盛り込んだ前中期計画3期延べ182億円の設備投資と86億円の研究開発費が伏線になった。逐一、次世代のインフラを支援。新年度財務会計に導入した新基幹システムSAPを来年1月から管理会計、業務系(販売・購買・生産・在庫)に広げ再スタート。10年先を見越し、いち早くビジネスチャンスをつかんだ。1943年(設立)を振り出しに73年。今回のスケール、予想以上とみられる。ピークの連結売上高1042億円、営業利益129億円(07年3月期)に液晶バックライト約300億円が含まれているためだ。伝えられるイタリアに開設した欧州現地法人、機器で補完関係にある日機電装との事業統合(約40億円)、来年2月竣工予定の宮城新工場(総投資65億円)などタイムリーな支援材料。地元のほかみちのく未来基金、海外学校交流等社会貢献。来年4月には本社工場内に社内託児所(定員25人)を開設する予定だ。6月23日の総会。集中日にかかわらず増収増益に連続増配、展望新たで期待に包まれた。宮城新工場が20年前に設立されたトヨタ(7203)東北の正門近くに1万坪強の敷地。空気圧・流体制御機器を主力にBCP高度化。5年後100億円といわれるが、復興支援を追い風に2期工事を含め10~20年後化ける公算が大きい。社外役員に起用された植村和正氏(59)もメンタルでユニーク。記憶に残る1年になりそうだ。
2018年3月期(連結)は、売上高1000億円(6.4%増)、営業利益103億円(7.5%増)、経常利益同(5.4%増)、純利益72億円(3.5%増)の見通し。さらに2円増配し、32円配当(中間16円)の予定。設備投資94億円(前期49億円)の計画。1Q 発表7月28日の見込み。上振れが予想される。天中殺明け2年目。努力の成果がゆっくり現れるという。梶本社長(60)も会社と同運。相性がいいだけに嵌っている。2023年(設立80年)にかけてピーク更新が続きそうだ。このため、国内外で人材確保が課題。IoTの本格化に備えるものだ。