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企業レポート

反転持ち越し カネソウ 4月12日 (2017.04.11)

耐久試験装置が稼働 
EXジョイントとみぞ蓋が目玉
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カネソウ(5979)は伸び悩み。前期3、4Q追い込み及ばず新年度に持ち越し。カウントダウンに入った。東京五輪まで3年余り。関連事業見直しや築地市場の豊洲移転など7月都議選後急ピッチ。遅れていた首都圏の再開発事業に弾みがつくとみられるためだ。一方、東芝(6502)の再建を巡り、隣接する四日市の半導体メモリー新会社売却が気懸かり。これまで大した実績がなく現在も変化ないというが、売却先が決まる6月末の株主総会後波乱含み。同社が本社を置く伊勢朝日も東芝(重電)の町で、三重県の29市町村2016年度平均所得伸び率トップ。有形無形の影響も考えられる。折から昨年12月導入した免震ジョイント用試験装置が新年度を先取り。これまで外部委託から本社第3工場の振動・加震台稼働により内製化。2メートル四方で縦横、上下、斜めを可動範囲に耐震性能チェックを始めた。阪神・東日本大震災を念頭に置いたもので、製品に過酷な振動を加えて損傷の有無を確かめ、安心、安全のほか競争力、スピードアップを目指す。約1億2000万円投入した。EXジョイントは昨年12月14~16日第1回高性能建材EXPO(東京ビッグサイト)、3月7~10日第23回建築・建材展(同)でもお馴染み。同試験装置導入で市場の関心が一段と高まった。自ら主張することなく必要な機能を満たし、まちづくりや都市環境デザインに貢献するスリットみぞ蓋シリーズも目玉製品。この先シェア上昇が見込まれる。EXジョイントにこだわれば、1997年の登場から20年数え普及本格化。10年スパンで相当なリターンが予想される。前期、直前期の8億円を下回った模様だが、2020年の東京五輪や21年三重国体、27年リニア開業、同名古屋駅再開発などビジネスチャンス。25年大阪万博誘致も伝えられ10億円を突破。みぞ蓋シリーズも連動する見通し。今年1月川越市で「マンホールサミット埼玉2017」が開かれマンホール人気沸騰。小江戸川越のシンボルで時の鐘がデザインされたものと、同県流域下水道8種のマンホールカードが人気。昨年4月東京23区や名古屋市、さいたま市など28の自治体・地域で30種発行されブームの前兆。トランプ氏のインフラ投資に予算がつくと飛び火しそうだ。社運上昇中で2019~20年好ポイント。近藤社長(61)は大器晩成型で今年もうひと山ある。
2017年3月期(非連結)は集計中。5月10日発表の見込み。3、4Q反転に至らず新年度も気乗り薄だ。しかし、潜在需要と前兆が感じられるだけに今期強気。前期の修正予想で売上高75億4000万円(0.9%減)、営業利益3億8500万円(5.9%減)、経常利益3億3000万円(4.8%減)、純利益2億3000万円(79.9%増)クリアが目安。配当15円(期末7.5円)を据え置く予定。設備投資未定(前期推定3億7800万円)。耐久試験装置が稼働し吹っ切れた。従業員約250人(ピーク480人)。桑名の鋳物業界がピークの1割といわれる中で健闘している。2022年(創業100年)が最大の節目。本格的な助走が始まった。

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