証券ビュー

企業レポート

テイクオフ10年 セリア 3月22日 (2017.03.21)

99%の支持集め拡大 
期末1対2の分割・10円増配発表 
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セリア(2782・JQ)は上振れ。2ケタの高い伸び。再びデフレを先取りしている。昨年10月25日、1月31日の上方修正によるもので、期末1対2の株式分割・10円増配を発表。来期も続伸の構えだ。2004年POS、06年発注支援システム導入。07年店舗コンセプトとブランド化に伴う「カラーザデイズ」を投入しテイクオフ10年。直近7期連続ピークを更新し小気味よい。3Q累計11.2%増収、27.9%営業増益、27.8%経常増益、33.5%増益。2月まで出店120(退店34)、既存店103.1%(前年102.8%)、営業利益率10.6%(前年9.2%)など天晴れ。欧米や日本で中間層が没落し、支配階級1%vs99%といわれる格差拡大の中で99%の支持を集め、国や郷土にも多額の納税で貢献している。現在、シェア推定20%。5年後、売上高2000億円目安に同30%を視野。年150レベル(今期140)の出店が続く見通し。男性店長1、女性副2、約10人で切り盛りし2万アイテムがベース。改良・改善され取扱商品に奥行きがうかがえる。課題も一杯あるという。株価を標高にたとえると、2013年富士、15年キリマンジャロ、16年エベレストを越え1対2の分割を決めた。順調なら落ち後、富士より高い標高で1から出直し。引き締まって見えた。岐阜県の上場28社のうち、時価総額3200億円超でトップを走っている。17年(設立30年)から27年(同40年)にかけて従来ないリターンが見込まれ、世界中で被支配階級99%のパワーが後押し。業界2位でもトップレベルの活躍を期待できる。一昨年上昇運入りで今年から加速。河合社長(49)は今年、来年調整運で中長期の仕込みに見合う年回り。相次ぐ出店要請にこたえ、昨年2月配送エリアの地域分割に踏み切ったのが手掛かりだ。2月アクスルの倉庫火災、3月にヤマトHD(9064)とアマゾンの物流サービス限界が伝えられ、10年先の対応に追われている。今後3000店の物流オペレーションを左右するもので、AI、ロボット、IoT時代を目前に大手4社共通の課題。相次ぐ出店に備える。3月3日総務省の家計調査によると、2人以上の世帯で実質消費支出-1.2%(1月)。昨年2月うるう年の影響を除くと17ヵ月連続マイナス。インバウンドも一巡し厳しい。逆に、同社は円高や原油安を加味して品質と価格競争力が集客増につながる。3年で100といわれた西友向け出店が遅れ気味なのに対し、オファーが絶えず逐一こなしている。何より、99%の後押しが素晴らしい。
 2017年3月期(非連結)は、売上高1443億円(10.2%増)、営業利益146億円(21.5%増)、経常利益同(21.0%増)、純利益100億円(25.8%増)に見直した。配当は期末40円の予定。設備投資55億円(前期44億2800万円)の計画。来期60億円という。自社物流が東西2拠点(福山と相模原)で本格稼働し弾みがつきそうだ。郷土で大垣共立銀(8361)が昨年120周年を数え、地元商店街がJR大垣駅から本店までOKBストリートの歓迎旗。今年100億円投入し基幹システムを一新。銀行を核とした総合サービスを目指しフィンテックに傾注するという。昨年、ユネスコ無形文化遺産に登録された360年余の大垣祭。5月13・14日八幡神社等で開催され初夏の訪れを告げる。

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