証券ビュー

アンコール伊勢町

つくられた危機再び NYダウ490ドル高の落ち (2011.12.05)

121日、世界中買い戻し。2日、戻り売りをこなし堅調。率直なところ驚いた。1130日の欧米、日本6中銀合意を受けたもので、5日からドル金利を0.5%下げて欧州銀に協調貸し出し。市場は欧州の時間稼ぎに資金繰りをつけた。上場維持を目指す■■■■■(****)の決算修正が14日期限を迎えるように、8ECB理事会、89EU首脳会議までつなぎ融資。ドイツがPIIGSの債務処理に腹をくくり、財政補填に道筋をつけるかどうか。1NYダウ490ドル高を枕に1週間後落ちがつく場面。今回中国やブラジルも金融緩和で引き回したが、1111日ユーロ捨てるドイツと述べた通り、わずか1週間で首を縦に振ると考えにくい。それどころか、来年1PIIGS債満期償還集中を控え、2月以降ギリシャ支援打ち切りを覚悟したところ。2日の米雇用統計発表など毒にも薬にもならない。BISのデリバティブ統計(20116月現在)によると、ヘッジファンドと金融機関の含み損トータル158000億ドルという。邦貨換算1264兆円。欧米主要金融機関の自己資本が200兆円といわれ6倍強にのぼる。大き過ぎて外部に出せず、300兆円レベルに薄めないと緊迫感が出ないという。BISやヘッジファンド、金融機関の一部で正確な情報もあるというが、1129日述べた欧米の不良債権1200兆円。当たらずとも遠からず。当事者は理事会、首脳会議と称して芝居をしているように見える。1929年、08年リーマンショックによる今回の恐慌もつくられたもの。それは2001911の同時テロと2011311の震災にもうかがえ、来年のフォトンベルトが双方の和=20121222日になることから読み取れる。ふざけたプログラムだ。それだけに12月、来年12月の備えが不可欠。彼らは持ち上げ下に振ってくる。それでもこたえないのが日本。金融機関が比較的健全なうえ、製造業中心に企業部門が強いためで、来年は震災、円高、タイ洪水の反作用。■■■■(****)の永守社長(67)がいうように劇的な回復を買う場面。13月ないし46月に的をしぼった。同社は現在上昇運で来年安定。その後ステップアップが見込まれる。中国、韓国も調整に入り、日本の巻き返しがないと欧米債務危機に飲み込まれてしまう。おそらく、PIIGSは来年2月にかけて二束三文。NYダウ1000ドル幅の調整。その後ひっくり返し次の相場をつくる。円高デフレから円安インフレの転換も考えられ、日本企業の踏ん張り次第で株高に持ち込めるはずだ。

日経平均は46円高。前後場通じて小高いものの膠着状態。8643円で引けた。立会外取引では売り優勢だったが、間際に持ち直した。出来高156700万株、売買代金9100億円。土日考えても1週間後の落ちが気になるところだ。1日プロ野球参入を実現した■■■■(****)が高い。今冬の材料株は節電、防寒、鍋関連といわれお粗末。上がったりのままだ。そういえば、2日発表の米雇用統計に失業率のからくり。公式9.1%に対し実質17%1年以上の長期450万人という。全米1624歳の若者は20117月現在、公式18.1%だが実質20%を遥か超える水準。再三の金融緩和にかかわらず高い失業率、家計の過剰債務、緩和策に伴う物価高などきつい。ギリシャ危機もつくられたもので、予め国債バブルを膨らましリーマンショックで潰したもの。ゴールドマンとヘッジファンドが先物とCDSで荒稼ぎした。今となれば、先進国も新興国も日本の対応か゛注目の的。日本企業の復活にかかつている。われわれは同士である。(了凡)