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企業レポート

回転利き活況 シンポ 3月8日 (2017.03.06)

3Q堅調4Q追い込み 
来期メンテナンス事業部立ち上げ 
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 シンポ(5903・JQ)は拡大。予想以上の折り返し。回転が利いている。製品のほか部材品、据付工事、その他内装工事など活況。フル稼働によるものだ。
3Q堅調に推移しており4Q追い込み。連結ピーク更新の公算が大きい。新店(推定7割)をはじめ、改装(同3割)、メンテナンスに追われているのが現状。前半連結13.7%増収(2.9%営業増益)だが、在庫や仕掛品が30~40%減、償却負担増約2000万円など加味すると2ケタ増益の印象。ビジネスチャンスが続いている。昨年6月10日から総務省の家計調査報告(外食)に「焼肉」が一つの項目として発表され、2015年の1世帯(2人以上)支出額6087円。同11月15日、第1回全国焼肉協会認定ソムリエ・アドバイザー試験があり、ソムリエ26人(合格率15.1%)とアドバイザー30人(同32.6%)が誕生。北海道から九州まで19~76歳の応募があり、ソムリエ100問(90分)、アドバイザー70問(60分)、正答率80%以上。業界の人材育成が本格的に始まった。焼肉とご飯の相性がよく、ソムリエが野菜を極めるとさらに美味しくなるという。バブル崩壊後BSE騒動、米国産牛肉輸入禁止、ユッケ集団食中毒事件、セシウム汚染など「焼肉屋もどき」が一掃され專門店が台頭。焼肉ブームに伴う子牛急騰と背中合わせで国や第三者機関も一目置くステップを踏み出した。2月27日発表された日本フードサービス協会の1月全店データを見ても、焼肉の売上高104.7%(全体102.4%)で洋風ファーストフード(105.6%)に次ぎ2位。同社は全国1万6000、海外500を数える取引先を通じて生きた情報を持ち、国内緊急コール24時間体制。新規出店の不動産紹介、周辺のマーケット情報、店舗設計、デザイン、空調提案など何でもござれ。2011年から上海を拠点に海外展開。台湾、タイ、豪州など火と油の安全管理が日本と違うため徐々に進めている。前回、無煙ロースターのメンテナンス事業を強化と述べた。来期早々立ち上げる運びで3大都市圏中心に支店と協力会社が連携。顧客ニーズにこたえソリューション事業拡大に備えている。2020年の東京五輪を目安に右肩上がり。五輪後、メンテナンス・ソリューション事業が開花する見通しだ。
 2017年6月期(連結)は、売上高47億5000万円(3.3%増)、営業利益6億5000万円(0.2%増)、経常利益6億2000万円(同)、純利益4億1100万円(0.1%増)と従来通り。期末配当12円の予定。強含みになっている。設備投資はメンテナンス、工場増強、海外拡大など念頭に検討中。社運上昇中で今年周囲に支持が広がる見込み。田中社長(59)も同運で追い風になりそうだ。2月17日、有償ストック・オプションを発表。役員6人が対象で12万株(2.1%)に相当し、発行価額700円(行使価額725円)など骨子。人材育成と設備投資が鍵を握っている。

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