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企業レポート

何か出そうなもの 名古屋電機 1月25日 (2017.01.24)

受注残豊富で強含み 
東京五輪を前にビジネスチャンス 
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名古屋電機工業(6797)
は正念場。設計変更を踏まえ年度末の書き入れ時。例年活気に包まれる。
主力事業の情報装置が官公需向け道路交通関連製品で期末に売り上げが集中するためだ。4Q一発逆転も考えられる。今期もはらはら、どきどきという。昨年10月25日下方修正。高速道路会社向け情報装置大型案件の工期延期によるもの。LED式道路情報板の生産が遅れた。検査装置もフルライン装備を後半に持ち越し追い込み。3Q集計中で2月3日発表の予定。昨年4月、創業70周年。日本に初めて情報板が設置された1966年から50年。当時設置場所近隣の家に電話して情報を書き換えてもらったという。見兼ねた創業者が電話回線を使い遠隔操作で情報を流すシステムを開発。これがタイムリーな情報提供と管理業務の向上につながり、東京五輪を控え急速に発展した高速道路整備と相まって爆発的に全国へ広がったという。半世紀後の今日、再び東京五輪を3年後に控えビジネスチャンス。何か出そうなものだ。前回述べた名神高速を管理する中日本高速で30年超6割、東日本と西日本を合わせ3社で同4割ともいわれる改修着工延べ3兆円が新たな手掛かり。トランプ米大統領就任を受け、国土全域に新しい道や高速道路、橋、トンネル、鉄道、空港をつくるインフラ投資も浮上。2014年ゼロ・サムと合弁でインドにITS事業(高度道路交通システム)を立ち上げたのも次世代の仕込み。表示の半分に広告を取り込み、保守や設備更新に充当するなど知恵をしぼる。「次の一手」が大好きな会社で、1971年のパーキングメーターや75年視覚障碍者用信号機、自動車バックモニターシステム、土砂災害センサーなど日本初が多い。このため、次の50年で世界の道路に貢献すると創業者が喜ぶに違いない。2015年2月第一実業(8059)、同8月日本信号(6741)と資本業務提携。M&A関連でアンリツ(6754)とタイアップするなど目新しいステップ。2014年に調整が明け上昇運。干場社長(68)も17年運気好調で追い風とみられる。
 2017年3月期(非連結)は、売上高170億円(19.8%増)、営業利益3億3000万円(143.5%増)、経常利益3億7000万円(119.2%増)、純利益3億円(23.8%増)の見通し。配当10円(期末5円)を据え置く予定。2Q末の受注残113億1500憶円と豊富。新名神関連38億円を念頭に来期も強含みだ。情報装置が官公需で検査装置民需100%。1990年9月に10年債利回りが8.1%をつけ26年大調整。2016年7月-0.297%を大底に反転。米大統領選を境に流れが一変した。同社は官公需に内需の影響も受ける。

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