東アジアサミット 11月29日 紫玉庵 (2011.11.28)
日本が今回最大の勝利
所定の目標を基本的に実現
東アジアサミット(EAS)が閉幕した。
中米両国は共通認識に達することができず、
ASEANはいくつかの承諾を取り付けたが
実施に時間がかかり、
新たに参加したロシアも
CIS諸国とのFTA締結に忙しく、
熱心ではなかった。
ところが、控えめな態度で
各国の動きを静観してきた日本が今回、
大きな利益をあげたのだ。第一財経日報が伝えた。
この状況に関し、
中国現代国際関係研究院グローバル化研究センターの
劉軍紅主任は「現在、アジア太平洋における主な矛盾は
依然として日米間の矛盾だ。日本は自国にとって不利な
戦略体制を瓦解させようと努めてきた。しかし中国は
当該地域における米国との潜在的な競争ばかり注目し、
日本の役割を軽視していた。中米間が争うことで、
最終的に日本が利益を得た」と語る。
▽最大の勝者は日本
記者: 日本は今回、東南アジアのインフラ建設だけでも
250億ドルの援助を承諾するなど、大きな動きを見せました。
劉軍紅: 日本は総事業費2兆円規模の
インフラ整備に対し支援を表明した。
これには建設、衛星提供、防災・減災体系、予報などが含まれ、
ASEANで日本モデルの普及を推進していく。
日本は今回のEASにおける最大の勝者といえる。
記者: それはなぜですか。
劉軍紅: 野田首相が帰国前に語ったように、
今回日本の外交戦略は基本的に成功を収めた。
ここ1年間の外交努力、会議の議事日程と議題、
各国の駆け引きなどから判断するに、
日本は所定の目標を基本的に実現したといえる。