最高の折り返し ゲオ 11月28日 (2011.11.25)
ガバナンスにけじめ
順調なら最高益更新し増配
ゲオHD(2681)は好調。2Q連結累計最高の折り返し。3、4Qも高水準の見込み。ユーザーの支持がうかがえる。09年7月以降旧作100円のレンタルキャンペーンがきっかけ。ユーザーが自分たちの古着を持ち込むリユース事業も着実に伸びているためだ。3月に表面化した一連の不祥事に対し、11月末調査概要、12月には最終調査報告がありガバナンスにけじめ。ホットなマスメディアの反応に対し、ユーザーサイドは比較的クール。10月13日臨時総会、同27日経過報告・業績予想修正発表、11月1日以降も新体制を見守っている。会社法第2条第15号に定める社外取締役5人を迎えた新体制。民間の方が政府より強力である。任天堂が10月27日発表した通期200億円赤字見通しも印象的。ソニー同様ゲーム専用端末の限界とみられ、8月に40%値引きして1万5000円にした3DSが思ったほどさばけず。ユーザー寄りになったスマホや交流サイトにマーケットが変わった。同社の場合、07年11月に配信対応の備えを巡って市場評価が一変した経緯もあり、その後4年試行錯誤の状態。様々な対応を考えているが、米国のブロックバスターと違って日本の安・近・短市場を肌身で吸収し20年余。店舗が近くにあれば、それに越したことはないという結論。今期は震災もあり出店こそ出遅れたものの、全国レベルでリストラ物件続出。来期も買い手市場が続きそうだ。このため、順調にいけば最高益を更新し増配。おのずと水準訂正が見込まれる。
2Q連結累計は、4%増収、営業利益2.1倍、90%経常利益、純益2.8倍と上々。12月12日に中間配当1500円を予定している。グループ1404店舗(49増)、会員1363万人の規模。売り上げが計画を4%下回ったのは主に出店遅れ。07年をピークにゲーム関連の落ち込みもある。デフレとうまくつき合っており節電効果も事実。営業利益率7%に跳ね上がった。12年3月期(連結)は、売上高2600億円(3%増)、営業利益170億円(21%増)、経常利益168億円(16%増)、純益86億円(15%増)に見直した。期末配当も1500円の予定。09年(設立20年)を節目に伸び盛り。19年(同30年)にかけて事業確立期。来年も上昇運で4、5月最高の見込み。3Q発表(前期2月4日)が楽しみだ。出店はメディア店舗100(後半56)。リユース店舗は期末310(10月292)の計画。マーケットは来年1~3月、4~6月も現在の延長上と考えている。25日7万9600円で引けたが、この分でいくと相当な水準訂正。CCCの店舗で盗品買い取りがわかり、同社でも同等のケースがあったところから、改めてコンプライアンスを徹底する。