2017年運気好調 トランシー 12月27日 (2016.12.26)
数年後連結ピーク更新
堰を切った230億円の設備投資
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日本トランスシティ(9310)は攻勢。堰を切った230億円の設備投資。戦前戦後を通じ3度目のビジネスチャンスを迎える。中期計画(2014年4月~17年3月)の最終年度。ピッチが上がってきた。
17年1月、大阪府の枚方物流センター増設(約20億円)をはじめ相次ぎ稼働する見通し。前回述べた革新的ソリューション、国内外ロジスティクス拡充が狙い。昨年7月創業120年を踏まえ、数年後連結ピーク更新が見込まれる。同5月に三重県四日市市の霞北埠頭流通センター(約70億円)、8月にも埼玉県に幸手物流センター(約140億円)竣工の予定。3案件230億円の投資がこれまで最大のほか、記録的な金融緩和がマイナス金利まで行き過ぎ、米大統領選を境に株高、長期金利上昇、ドル高に転換。トランプ氏の大規模な減税や規制緩和、インフラ投資などインフレを呼びそうな情勢。船腹過剰と貨物量伸び悩みで17年も低迷が続くといわれるコンテナ船の運賃や、人手不足と原油高が気になるものの次第に持ち直す公算が大きい。同社の場合、2Q連結累計2.6%減収、34.2%営業減益の折り返し。円高に伴う減収と差損、前期寄与した退職給付信託一部解除が主因で問題ない。米大統領選後流れが一変し追い風。反動を加味しても好転が見込まれる。倉庫38.2%、港湾運送21.5%、陸上運送19.1%、国際複合輸送20.0%の構成。国内主要31拠点と海外12ヵ国26拠点を結ぶもので、合成樹脂34%、消費財31%、自動車関連16%がリード。業界4位につけじりじり追い上げている。岐阜県大垣市(人口16万人)に上場会社が8つあるが、やがて四日市市(30万人)と高速道路で結ばれアクセスがよくなる見通し。2018年度にかけて東海環状自動車道と新名神を併用する予定だ。四日市の市長に森智広氏(38)が初当選し若返っただけに新風が吹きそうだ。6月29日の株主総会。約90人の株主を前にVTRが水先案内。議事進行に質問なく約35分で終了したという。16年の伊勢志摩サミットを支援し、20年東京五輪、21年三重国体、27年リニア開業などビジネスチャンス。懸案の連結売上高1000億円、経常利益50億円を実現する構えだ。
2017年3月期(連結)は、売上高950億円(1.9%増)、営業利益35億円(7.5%減)、経常利益41億円(9.0%減)、純利益42億円(41.7%増)の見込み。配当10円(期末5円)を据え置く予定。設備投資181億円(前期30億円)の計画。3Q比較的よく投資案件も順調で顧客が大半固まった模様だ。2017年運気好調で小川社長(68)も同運。初代運のため目上の引き立てがなく、自分で将来を切りひらいていく定め。2025年(130周年)、35年(140周年)にかけて投資回収期。相当なリターンが予想される。