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企業レポート

12月8日新体制 マルサンアイ    11月24日 (2011.11.22)

豆乳成長、みそ再構築

企業100年の足場固める

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マルサンアイ(2551)は踊り場。直近2期、連結売上高200億円を突破し大台固め。今、来期もう一皮むけるところだ。みそが次世代、豆乳も収穫期入りとみられ、来年3月60周年の節目。10月31日伊藤新社長(60)、青木新会長(65)を内定し、12月8日から代表取締役2名体制。企業100年の足場を固める。業界3位のみそ再構築、同2位豆乳の成長が見どころだが、共通する原料大豆の可能性もミソ。過剰摂取が問題になったイソフラボンや植物由来のマグネシウムに病気や抜け毛・薄毛予防効果。新社長が研究畑だけに期するものがある。前期は4月18日下方修正し、3、4Q持ち直したものの計画を下回った。震災や原発事故、円高、タイ洪水、さらにTPPなど不安材料続出。欧米債務危機、中国バブル崩壊説もまことしやか。収まりそうもない。しかし、みそ58億円(2%減収)に対し豆乳100億円(3%増収)に手ごたえ。09年3月発売した「ひとつ上の豆乳」は前期3億円レベル。当初5億円が目安で「豆乳グルト」も徐々に浸透。豆乳は今期107億円の見込み。足もと堅調である。みそは前期数量、価格ともに2%余り後退。2期連続落ち込み、工場を集約し省人化が課題。思い切った対応が望まれる。これまで16年中国の仕込みが熟し、来春上海に「丸三愛食品商貿」(資本金7000万円)を設立。出資比率86%合弁でみそ、豆乳も現地販売に踏み切るという。まず1億円がめど。10年スパンの布石を打った。03年傘下入りの玉井味噌も面白い。現在3億円程度だが、ひとつふたつ上の魅力。ものにしたいところだ。

12年9月期(連結)は、売上高211億7500万円(4%増)、営業利益5億6900万円(14%増)、経常利益5億2100万円(30%増)、純益2億8700万円(2.4倍)の見通し。配当は期末6円を据え置く予定。設備投資15億2300万円(前期6億8500万円)の計画。震災の影響で先送りした経緯。倉庫をはじめみそ、豆乳の設備更新という。社運は2010、11年調整運。来年後半から上昇運。新社長は今年上昇気流入り。踊り場3期目を迎え、提案力が決め手になりそうだ。ちなみに、同社グループの原料大豆年間2万トン。国産1割で北米6割、中国1割など。98%リサイクルしている。ひとつ上の豆乳は宮城県産の「きぬさやか」を使用。7年越しの改良品種という。22日370円で引けたが、1Q(前期1月27日)、2Q発表(同4月25日)が注目される。みそ600億円、豆乳400億円といわれる市場。新体制が動き出す。

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