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企業レポート

チャンス続く クロップス   11月22日 (2011.11.21)

40周年左右する今、来期

2017年にかけてもうひと山

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クロップス(9428)は強含み。予想以上の折り返し。ビジネスチャンスが続いている。スマートフォンの市場拡大によるもので、KDDIが10月24日発表した通期500万台(計画400万台)を突破する見通しが手がかり。市場でソフトバンク追随と受け取られ、au専業だけに3、4Q再び上方修正も考えられる。震災直後から役員人事、定款の一部変更、主要株主の異動など新体制に寄せる期待と不安が交錯。3月10日438円を高値に5月30日288円の安値をつけたが、9月下旬から戻しており21日338円で引けた。移動体通信を主力に子会社で人材派遣、ビルメンテナンス、飲食店居抜き流通、文具事務用品卸をこなし堅調。大株主のKDDIや名鉄、いすゞの信用も見逃せない。前半居抜き流通が小幅営業赤字になったものの後半巻き返し。前期4Q連結入りした文具事務用品卸がフル寄与。トータルで堅調な見込み。各種事業を通じて安定した収益確保を目指しており、M&Aや事務提携によるグループの規模・企業価値拡大に意欲。昨年上昇運になり今年バランス調整。2017年(40周年)にかけてもうひと山ありそうだ。

2Q連結累計は、27%増収、0.4%営業減益、4%経常増益、21%増益。計画を上回った。11月1日の上方修正によるもので、移動体通信の13%増収(20%営業減益)がポイント。スマートフォン、タブレット端末など活気がうかがえ、周波数再編に伴う機種変更、店舗大型化・年中無休店拡大による集客効果も支援材料。急ピッチな市場拡大に伴い高度な説明能力を持つ販売スタッフの育成・増員、営業時間延長など販管費の増加もうなずける。人材派遣、ビルメンテナンスはコストダウンが目立ち健闘の部類。全体から受ける印象は、前期動きの中に運をつかみ今、来期実現に向かって努力しているところ。小林社長(62)が強い上昇運だけに楽しみだ。12年3月期(連結)は、売上高198億9500万円(17%増)、営業利益8億円(1%増)、経常利益7億9000万円(同)、純益4億円(21%増)の見通し。売上高を3%上方修正するのにとどまった。配当は期末1.5円を据え置く予定。依然発展途上という。地元特産品の優待に人気があり、前期末4994人、中間期でも5100人を数える株主。今年の総会も波風立たなかったという。アイフォン1国1キャリアの原則が崩れただけに、今、来期が6年後の40周年を左右しそうだ。

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