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企業レポート

通期も上方修正 CKD 12月1日 (2016.11.30)

基幹システム再構築
国内、グローバルでも№1目指す
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CKD(6407)は連結反転。計画を上回る折り返し。踊り場を抜け出す構えだ。10月28日の上方修正によるもので、国内の半導体や二次電池関連が予想以上。
海外も半導体の設備投資が増加し、連結子会社(5)の決算日変更を加味すると実質1.9%増収、0.3%営業増益。確かに好転している。このため、通期も上方修正し中間配当14円(前期13円)を表明。今後予想される原材料や為替、長期金利、株などトランプラリーの反動を勘案しても3、4Q堅調。来期続伸の見通し。8月26日株主優待を発表し、年度末100株以上の株主に500~2000円相当のクオカードを進呈。中長期保有を視野に一歩踏み込んだ。トヨタ(7203)が昨年売り出した「AA型種類株式」の狙いと似ている。6月23日の株主総会。出席者115名に対し質問三つ。MRJ関連需要や欧米拡販など前向きな内容で株主も後押し。英米や欧州が保護主義になってもひるまない。4月に17億円投入し基幹システム(来年12月完了予定)を再構築。工作機械の更新も目立ち、事業100年(2043年)の仕込み活発。中期経営計画CKD2018(連結売上高1000億円、営業利益100億円)をひきつけている。世界のFAトータルサプライヤーを目指すもので、国内№1の製品をグローバルでも№1。新しい事業と市場に挑戦、事業基盤の拡大三つが骨子。8年前石田前社長(故人)を引き継いだ梶本社長(60)がリーマンショックを境にCKD2012、15を掲げニュー、グローバル化をリード。今回3本目で国内から世界のCKDに脱皮を目指す。今後AI、ロボット、IoTなどビッグデータとディープラーニングから驚くような技術革新。新産業も生まれる見込みで3期目を離せない。4月に営業を開始したインド現地法人に11月の欧州販売会社、USAテクニカルセンター。12月発売予定の中国市場向け薬品包装機中速モデル追加など海外の手掛かり。6月にグローバルモデルを発売した食品包装機もタイ工場の目玉でアジアの食品市場に展開。リチウムイオン電池巻回機やはんだ印刷検査機など自動機械の需要増が見込まれるほか、食品や半導体、IoT対応の産業用ネットワークなど機器のラインナップも多彩。ダイヤル付スピードコントローラが2016グッドデザイン賞を受賞。20年振りのことだ。
2017年3月期(連結)は、売上高897億円(1.8%増)、営業利益85億円(4.8%増)、経常利益84億円(3.8%増)、純利益57億円(4.4%増)に見直した。2円増配し28円配当の予定。設備投資58億円(前期78億円)の計画。下期1ドル100円(上期107円)で臨んだレートが米大統領選後2週間で114円となり当惑している。メキシコ進出を踏まえ現地通貨建てがベース。次期米大統領の関税声明にも冷静だ。今年2月から上昇運。社長も同運で2023年(80周年)、33年(90周年)に二つの山が見える。これから新規よし。締めくくりもよしという。

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