売るなら売ってこい 日銀がジャクソンホールで大穴に (2016.08.29)
前週末続落。日経平均一時235円安。後場寄り主力中心にバスケット売りが出た。FRB議長講演に伴うポジション調整、月内最終売買日、日経平均入れ替えによるリバランス商いなど見送り気分。週足2週連続陰線を引いた。7月の消費者物価が0.5%下落。マイナスが5ヵ月連続で3年4ヵ月振りの落ち込みとあって気勢が上がらない。一口でいうと、嵐の前の静けさ。26日、気儘な台風10号が前触れと述べた。ジャクソンホールで大穴といわれた日銀に向けられたもの。市場がFRBの9月利上げを織り込んでいないためで、動くとすれば同21日に発表される日銀の「総括的な検証」が決め手。6月23日英国のEU離脱が決まり、間際まで残留と伝えられたポジションの大逆転が起きた。26日現在、日経VIX 恐怖指数13.53と若干上昇。米国CBOEが8月平均12.05といわれ22年振りの静けさ。1年前チャイナショックで動転しただけに、米当局も慎重な上に慎重。景気回復が脆弱なため、危ういことは一切しないという。市場と首の皮一枚信頼でつながっている。これに対し、日銀が問題。昨年暮れ意表をついた緩和補完措置、1月29日マイナス金利導入が裏目に出た。このため、4~6月の景気低迷と円高を前に打つ手なし。2014年の消費増税を足かせにデフレ脱却が遠退き、とうとう検証に追い込まれた。前週資金運用部の国債購入減額を引き合いに債券暴落をお伝えしたが、日銀がテーパリング(資産購入の規模縮小)に踏み切るよしもない。黒田節同様ありったけ国債を買い上げ、株が上がるまで手を緩めないと見る方が妥当。行き過ぎを懸念して次の日銀を立ち上げる情報もある。投機筋が6月23日を前例に9月21日売り買い両建てのポジションに意欲という。返り討ちが関の山だ。国策に逆らうな。昨年度国債が152兆円発行され、このうち110兆円日銀が買い取ったのは事実。だからといって、次の日銀を持ち出すほど穴をあけたわけではない。日本企業が設備投資に逡巡し、300兆円内部留保している現状と似ている。9月21日、売るなら売ってこい。全部買ったといえなくもない。甘く見るとやられる。謙虚、冷静に進むところだ。万一、米国が9月利上げに舵を切れば予想以上の円安。日経平均の自律反発1万7991円、中間反騰1万8425円も視野に入る。逆に、この先利下げに追い込まれると債券を道連れに暴落。世界中が路頭に迷うこと請け合いだ。
26日の日経平均195円安。大引け1万6360円。TOPIX1287(-16)。東証一部の出来高15億4600万株、売買代金2兆円。9月限が1万6400円(-0.72%)の引け。10年債利回り-0.075%(+0.015%)。上海総合が3070(+0.06%)で引けた。マザーズ指数の引け894.14(-1.72%)。反転目前とみられる。値上がり率ランキングによると、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)など関係分。急がば回れだ。■■■■■(****)が健気な動き。プーチン待ちだ。■■■(****)は247円引け。一歩一歩富士の裾野をのぼる姿という。今の時代、自分が有利になるまで待てないとモノにできない。中国と日本を見ているとわかる。(了凡)