本番前に解を出す市場 8、9月成功すると来年のスタート (2016.08.25)
買い一巡後小動き。円高一服が手掛かり。後場一段と見送られた。欧米の流れを受けたもので、26日ジャクソンホールで2年振りFRB議長の講演待ち。日銀の「総括的な検証」も俎上にのぼり、9月21日の総裁会見に影響を与えるためだ。日本は欧米にとって原爆、憲法、ヘリマネでも検証の対象。むしろ、海外で関心が高いという。しかし、本番1ヵ月前から詮索ざんまい。PKOつきで情けない。24日午前5時半、北朝鮮が潜水艦ミサイルを発射。500㌔飛行し日本の防空識別圏内に落下した模様。例によって「許しがたい暴挙」(安倍首相)。訪日中の王毅中国外相が在韓米軍のサード(ミサイル追撃システム)配備に「断固反対」を表明。はい次といわんばかりだ。9月2日米雇用統計発表、4~5日G20 などイベントすべて時間稼ぎ。フルイにかかる仕組みだ。旧聞だが、時事通信が8月11日に配信した上場企業の4~6月期決算によると、15.9%経常減益。1ドル110円台のもので、7~9月期100円の攻防から減益幅拡大の見込み。7月の貿易統計を見ても、輸入5兆2149億円(24.7%減)に対し輸出5兆7284億円(14.0%減)。輸入19か月連続減少、輸出10ヵ月同となり、差し引き5135億円黒字。2ヵ月連続黒字という。このほか、7月の全国百貨店売上高5598億円(0.1%減)、東京都区部マンション契約率56.5%と2008年以来の低水準。首都圏全体でも63.3%(20.4%)と旗色が悪い。さらに、国債の買い手が日銀だけとなり、財務相と日銀総裁が会談し40年債増発が伝えられると、ウォール・ストリート・ジャーナルが「50年債も検討」とたたみかけた。永久債のことでヘリマネに匹敵する。日本は重大な局面というわけだ。一方、フランスの人口・歴史・人類学者トッド(65)によると、EUの将来についてドイツが支配的に振る舞うことを懸念。米国は衰退し「裸の王様」どころか「素っ裸」の事態という。17世紀以来、人類の知的、科学的、経済発展をリードしたアングロサクソンが危機を迎えたとマクロ分析でも異彩を放つ。24日、時間かせぎの資本主義。政府や日銀、市場とも一線を画すと述べた。基本的に8、9月戻り売り。10、11月底値買いに変わりない。行き過ぎたグローバル化の反動でガラパゴス化と揶揄された日本が消去法で残る。その可能性を個別にバリューで突き止める場面。8、9月成功すると10、11月来年のスタートに相当する。
24日の日経平均99円高。大引け1万6597円。TOPIX1306(+9)。東証一部の出来高13億2200万株、売買代金1兆6000億円と薄商い。9月限が1万6540円(+0.18%)の引け。10年債利回り-0.080%(+0.015%)。上海総合が3085(-0.12%)で引けた。マザーズ指数の引け914.73(+0.51%)。出直る公算が大きい。値上がり率ランキングによると、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■(****)など関係分。■■■(****)に注目する向きがある。前日述べたように、土壇場になると人間の真価がわかる。本番前に市場が解を出すはずだ。(了凡)