時間かせぎの資本主義 政府や日銀、市場とも一線を画す (2016.08.24)
戻り売りに反落。後場の日経平均65円高、146円安。上下にヒゲを伴い小陰線を引いた。5日移動平均線と25日線がデッドクロス。前日の十字足を加味すると頭打ち。調整のシグナルが出た。そもそも、日銀の「総括的な検証」が時間稼ぎ。倍増したETF買いを前日触れた50年前の日本証券保有組合発足と受け取る向きもある。期限の9月21日を迎え、日銀が現状維持を正当化するのでなく、根本的な見直しを表明するなら高い。そうでないと安い。市場はマイナス金利拡大に物理的な余地を認めながら、7月29日から金融政策が限界に達したことを織り込んでいるためだ。17日、米国再利上げに対し、9月はおろか12月もないと述べたばかり。前週、世界の株式市場で主要25のうち6割強下落。リオ五輪後目くらましが解除され、一連のイベントすべて時間稼ぎになった。受け売りだが、ドイツの社会学者シュトレーク著「時間かせぎの資本主義」が大受けという。問題が存在しているにもかかわらず、答えが見つからないためで、解決策を示せと迫るのは間違いだとすっきりしている。水野和夫法大教授によると、面白いのが「日本」のくだり。安倍首相が参院選でアベノミクスを「この道しかない」と訴え与党が3分の2の議席を獲得した。日銀はマイナス金利と異次元緩和により市場から大量の国債を購入している。しかし、成長システムが機能不全に陥っているから失われた20年で済まない。デフレからも脱却できない。マイナス金利は時間稼ぎにもならないという。学問的に異論ないが、生身の人間にとって正念場。8、9月間違うと10月から路頭に迷う。そこで、政府や日銀、市場とも一線を画し待機需要に拍車がかかった。23日、日経夕刊の「マネー底流潮流」で現在の株価はETF買いの増額を織り込んだ水準。「十字路」でも異次元緩和の総括的な検証に対し、手段が尽きた時求められるのが目標の修正とあった。日本は25年デフレにもまれ、否応なく民度が上がった。しかし、デフレの圏外にあるのが政治家、公務員、大企業の正社員といわれ、浮き世離れしている。23日、■■■(****)が8時半にリリース。現在米国で治験中のMELK阻害剤★★★167の論文が公表され、多発性骨髄腫の増殖抑制効果と治療後再発を抑制する可能性も伝えられた。わずか5円高にとどまったが、導出の見通しがつけば4~5日S高。TOPK阻害剤★★★964 も強力な材料で出番待ち。空前絶後のスケールに変わりない。
23日の日経平均100円安。大引け1万6497円。TOPIX1297(-6)。東証一部の出来高15億8200万株、売買代金1兆8100億円。9月限が1万6510円(-0.36%)の引け。10年債利回り-0.090%(-0.015%)。上海総合が3089(+0.16%)で引けた。マザーズ指数の引け910.10(+0.82%)。煮詰まってきた。値上がり率ランキングによると、■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■(****)など関係分。人間の真価は土壇場になるまでわからないという。相場にも通じる。(了凡)