官製相場の泣きどころ FRBが日銀の後追いとわかる (2016.08.17)
小動きで始まり後場一段安。日経平均、TOPIX安値引け。1ヵ月振り1ドル100円割れになった。前日原油先物続伸を好感し、米国主要3指数が最高値を更新した矢先の急落。昼休み先物売りをきっかけに建設、銀行、不動産など内需関連も小口売りをこなせず安い。日銀が池の中のクジラといわれ官製相場の泣きどころ。時間稼ぎのプチバブルが弾けた。前日東証一部の出来高が今年最低になり、7月29日以来ETF頼みの戻りに転機を告げるもの。シトロンリサーチが■■■■■■■■■(****)の空売り情報を流し的中した。しかし、■■■■(****)や■■■■■■■(****)が戻しマザーズ指数小刻みに5連騰。高安まちまちも現実だ。16日、面白いデータを入手した。米雇用統計とFRBの利上げを巡るもの。2001年3月ピークになった前々回の景気拡大期の場合、FRBは失業率が00年4月3.8%で底入れしたため、翌月FF(フェデラルファンド)金利を6.5%に引き上げ。これが打ち止めになった。前回の拡大期も、失業率が06年10月4.4%で底入れする4ヵ月前、FRB(当時バーナンキ議長)が政策金利を5.25%に引き上げ打ち止め。そして、今回5月の失業率が4.7%(7月4.9%で6月と同水準)で底入れすると、昨年12月の政策金利引き上げが最初で最後。世界で初めてゼロ金利を導入し、量的緩和に突入した日銀に追随するものという。その日銀、7月の声明に対しマイナス金利の副作用や量的緩和の限界を理解し「バズーカ砲」から転換したと評価する声。金融庁の懸念伝達が効いたとみられる。しかし、10日ロイターによると、これまで日銀の総括的な検証が根本的見直しでなく、現状維持を正当化するものという。旧盆明けから9月20、21日の決定会合にかけて検証結果を判断。新たな政策を発表する見通し。翻弄されながら、FRBの利上げが日銀の後追いと考えられ溜飲の下がる思い。8、9月間違えず10、11月に備える場面。五輪のメダルを見ると、米国が圧倒し英国追い上げ。中国とロシア後退。日本は銅が目立つ。われわれも諦めず踏ん張りどころ。4年後、東京が決め手だ。英国のEU離脱、米国の中東政策、北朝鮮の核開発など時代の過渡期。中国の南シナ海判決無視もロシアのクリミア併合と同様、戦後70年のちゃぶ台返し。ピークアウトした中国とロシアのプレゼンスが見ものだ。ブラジルのメダルが増えるといいのに。
16日の日経平均273円安。大引け1万6596円。TOPIX1298(-18)。東証一部の出来高16億1400万株、売買代金1兆9700億円。9月限が1万6600円(-1.60%)の引け。10年債利回り-0.100%(-0.010%)。上海総合が3110(-0.49%)で引けた。マザーズ指数の引け947.19(+0.09%)。見どころがある。値上がり率ランキングによると、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■(****)、■■■■■■(****)など関係分。日銀でなくても、市場みずから総括的な検証に入ったのが現状。敢えていえば、8、9月戻り売りに対し10~11月底値買い。前日述べたように、9月21日の日銀政策発表前1~2週が高いという。7月に来日したヘリマネの前FRB議長が日銀の後追いとわかり合点した。(了凡)