リオ五輪目くらまし 当局と距離を置きブレイクスルー (2016.08.08)
前週末小甘い。寄りあと日経平均、JQ平均、マザーズも見送られた。前日小反落したNYダウ、101円台前半の為替も気掛かり。米雇用統計発表(7月)を前に腰が引けた。このため、予想以上の米雇用・株高を受けて週明けにマド埋め(日経平均1万6275円~1万6391円)持ち越し。7日FOMC議事録公表、12日30年債入札、さらに26日FRB議長講演も視野に入った。9月21日の日銀政策決定会合まで「総括的な検証」が続きやり切れない。前日に日銀のETF買い入れ707億円(倍増)が伝えられ、7月29日の年3.3兆円から6兆円に引き上げた追加緩和がPKOと受け取られた。円高にかかわらずトヨタ(7203)の4~6月期が評価され、値上がり率153位(+2.97%)にランクイン。総論より各論といわれるが、米国に続き日本も決算発表一巡から手掛かり難。5日リオ五輪(21日まで)、7日から高校野球(15日間)とあって目くらまし。8月の経験則が伝えられた。1971年ニクソンショックをはじめ、1998年LTCM破綻、2007年サブプライム(翌年リーマンショック)、2011年ユーロ危機。2015年人民元切り下げに伴うチャイナショックも8月。今年は早くから11月の「トランプショック」を先取りしており、6月の英国EU離脱をきっかけに逆回転が定着。7月に行き過ぎを修正したばかり。出来レースといわれながら、2月安値の期日に当たる8月上値を試すと述べた。2日総合経済対策、3日第3次安倍改造内閣、自民党の役員人事発表を見ても過渡期さながら。日銀の持ち駒あと2~3手、政府の来年度予算玉不足と聞いて情けない。崖っぷちから飛び降り、火あぶりをモノともしない都知事がいる。蓮舫氏(48)も民進党代表選出馬を明らかにした。女性がデフレに強いのは歴史上明らか。現代の資本主義は民主主義で解決できず、一握りの既得権者が独裁者になりやすい。インフレや戦争でも解決しない世界の巨大債務。1472年に設立された世界最古の銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(イタリア3位)が往生際。マイナス金利に適応できないという。だからといって殺すわけにいかない。世界に流通する国債のうち、3分の1以上マイナス金利で身動きがとれないためだ。出てきた答えが「当局と距離を置く」というもの。■■■■■■■(****)が日銀に国債入札の特別資格を返上したように、8、9月われわれもブレイクスルー(限界突破)の時を迎えた。
5日の日経平均0.44円安。大引け1万6254円。TOPIX1279(-3)。東証一部の出来高18億8900万株、売買代金2兆1900億円。9月限が1万6210円(+0.12%)の引け。10年債利回り-0.100%(-0.020%)。上海総合が2976(-0.19%)で引けた。マザーズ指数の引け917.29(-0.59%)。小動きにとどまった。値上がり率ランキングによると、■■■■■(****)、■■■(****)、■■■■(****)、■■■■■■■(****)、■■■■■■■■■(****)、■■■■■■(****)、■■■■■(****)など関係分。■■■(****)が248円引け。「シカゴ便り」が締まってきた。世界は戦後70年を経て税金から債務を前提とする国家に変わったという。命と財産を守るのが当局の使命。距離を置かねばならなくなった。 (了凡)